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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

2023年こそ

 2020年に始まったコロナ禍は人類にとって当面のところ大きな脅威ではなくなり、実質的にはインフルエンザ程度の感染症として落ち着いてきています。いまだに特別な感染症として国民に不便を強いているのは中国と日本ぐらいのもの。年末、日本中を熱狂の渦に導いたワールドカップでしたが、現地カタールの競技場に集結した日本人を含む各国サポーターたちの中でマスク姿の人を見つけるのは困難でした。

 海外旅行のシーンにおいても3回のワクチン接種済み証明書の提示あるいはPCR検査等の陰性証明がない場合、空港での搭乗を拒否している国は日本以外寡聞にして知りません。岸田政権はいつまで世界の常識に反する「無決断」政治を続けるつもりなのでしょうか。年明け早々にも帰国便搭乗直前のチェックなど廃止してもらいたいものです。

 昨年の2月24日、ロシアのプーチン大統領が兵20万人をウクライナに送り込んで始まった戦争はいまだに集結することなくまた厳冬の季節を迎えました。ウクライナ、ロシア双方の兵士にはクリスマスも新年のお祝いも無関係でしょう。いつ終わるとも知れない戦乱に、高校時代に習った有名な漢詩のことが思い出されました。杜甫の「春望」です。

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本誌:2023年1月1日号 86ページ

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