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- VISION OKAYAMA 2020年9月7日号
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連載記事杉山慎策の経営学考察
鍋島閑叟2
閑叟は文政八年(1825年)12歳の時に、第十一代将軍家斉の娘、盛姫と結婚した。盛姫は4歳年上の16歳であった。政略結婚のために江戸藩邸の出費は藩財政の逼迫をもたらしたが、天保六年(1835年)の佐賀城二の丸の火災の時には幕府から二万両の拝借金を受け取るなど大きなメリットがあった。後にも詳述するが、これ以外にも将軍の娘との結婚により莫大な資金が鍋島藩に流れることとなった。
閑叟は天保元年(1830年)に第十代鍋島藩主として家督を相続した。17歳の時であった。若き藩主閑叟は意気揚々と国元へ帰国しようと江戸を発とうとした。その当日、藩邸には多くの商人が借金の取り立てに押しかけ、結局出発を一日延ばすこととなった。若き藩主にとっては生涯忘れえぬ屈辱の事件であった。
天保元年(1830年)お国入りした閑叟は、同年5月に早速「粗衣粗食令」を出し、自らも倹約に努めた。天保二年(1831年)には、参勤交代の費用を切り詰め、また、江戸藩邸の費用も大幅に削減した。天保三年(1832年)には藩主側役人の費用を節約、木綿着用、食事の簡素化などを進めた。天保四年(1833年)には参勤交代の見直しをして、人数を91名減らすことで1200両の節約をした。閑叟の実施した最初の改革は「節約」の一言に尽きる。
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