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連載記事人材育成のタネ 79

今こそ考えるべき従業員教育の目的

  • 竹本幸史氏

 新型コロナウィルスの影響は、組織の管理マネジメント手法や個人の働き方など、さまざまなところに影響が出てきています。弊社では、5月中旬から岡山県内企業の働き方や人材育成(教育・研修)の実態を調査するため、経営者・人事担当者の方に対して、インターネット調査を実施しました(有効回答数94社・105人)。その結果、新入社員教育研修などで一箇所に集まれないため、集合研修ではなく、WEBなどを活用して研修を実施した、または実施しようとしている企業は、全体の60%を超えました。受講環境の変化は地域に関係なく、短期間で様変わりしたということになります。企業としても、短期間では教育のやり方ぐらいしか対応できていませんでした。

 一方で、これから再度考えなくてはならないことは、そもそもなぜ従業員を教育するのかという目的です(教育のあり方)。成果を出すために、どのような人物になってもらわないといけないのか。また、どのような能力が必要なのか。どのように育成するのがよいのかです。大きな経営環境変化が起こっている中、求める人物像、求められる能力要素は変化するはずです。アンケート調査項目で、今後働く上で、どのような能力(スキル)が必要だと思いますかという問いに対して、上位に入った要素は「コミュニケーション能力(傾聴・合意形成)」「マネジメント力(部下育成・人事考課)」「モチベーション(セルフコントロール・キャリアデザイン)」「問題解決力(ロジカルシンキング・問題把握)」「仕事の進め方(PDCA・報連相)」です。

 これらを参考にしながら、これから自社の社員に必要となってくる能力要素などを検討し、どのような場面(OJT、OFF-JT、人事考課)で、能力を向上させるような仕組みをつくるのか。短期でなく、中長期的視点を持って、人的経営をしていくことが必要になると思います。

●竹本幸史● 元㈱リクルート岡山支社長。現在は人材育成を主としたコンサルティング業務の㈱SWITCH WORKSを立ち上げ奔走。またリーダー養成スクール「法人会員制・定額制ビジネススクール」を開講中

本誌:2020年7月6日 13ページ

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