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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

病院にペーパータオルを

 カナダから従兄たち一行6人がバカンスで訪日し、彼らを乗せたダイヤモンドプリンセス号が鳥取県の境港に立ち寄るというので会いにいきました。津軽海峡を回るクルーズ船は巨大な船にも関わらず折からの強風で揺れて船酔いし、秋田では接岸不能で大変な行程だったようです。

 日本に来るのは初めての人や十数年ぶりの訪日という人もいました。そしていっしょにわいわい松江城や宍道湖を観光したり食事をしながら、日本での印象等いろいろ興味深い話を聞くことができました。

 街や道路が清潔に保たれていること、至るところにある自動販売機が壊されることなく動いていること、トイレが機能的で清潔であること、店員の応対がとてもていねいで親切なこと等々、日本のいいところを率直に評価していました。

 ただ、ひとつふたつ、私自身も常日頃外出先で不便だなあと感じていたことをカナダからやってきた従兄たちに指摘され、「やはり」と思ったことがありました。街にごみ箱がないことと、トイレはどこでもこの上なく快適なのに手洗いにペーパータオルが設置していないことです。

 思い返せば、昭和時代にはごみ箱は至る所にあったし、飲食店では両手で布を引っ張り降ろして使うタオルマシーン(?)がありました。懐かしいあの機械は今いずこ? それに代わってこのごろコンビニなどでは電動水切り兼温風乾燥機をよく見かけます。しかしあれを皆様気持ちよくお使いなのでしょうか?

 濡れた手を差し込むスペースが狭くて、よほど注意深く手を入れないと手の甲または手の平が機械の縁に接触し不快です。おまけに100Vの機械では温風というより生ぬるい風しか出て来ないのですっきり乾かすことができません。

 その点やはり一番すぐれているのはペーパータオルでしょう。とりわけ病院のような衛生に極度に敏感でないといけない場所ではトイレのペーパータオルは必須アイテムだと思います。外来患者が持参した、清潔さが必ずしも担保されないハンカチで手を拭かれるよりペーパータオルを提供することは場所柄決して無駄なことではないと思います。日本でもハンカチを持ち歩かない種族が増えている昨今、病院に限らず、美術館等のトイレにもペーパータオルを置いてもらいたいと心から願います。

本誌:2019年12月2日号 17ページ

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