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テーブルマナー初心者編

 記念式典へ来賓として招待を受けた時の上座での食事のしぐさ、ディナーショーへ招待された時の振る舞い。多くの場面で貴方様の行動は注目を受けています。貴方様が、私のスクールの受講者様ならば、存分にお伝えが出来るのですが、お立場ある貴方様を直接ご指摘することはかないません。

 しかしながら、尊敬しております貴方様がこれ以上の恥をおかきになることを阻止したい。そのような思いから、この度は恐縮ではございますが、〝出来ていて当たり前のテーブルマナー初心者編“と紹介致します。

 ①お隣の席の人のパンを食べないで

 貴方様のパンは左側のパンです。テーブルセッティングの都合により、右側のパンの方が貴方様のお席に近い位置に置いてあるように見えても、左側が貴方様のパンです。

 お間違えになった貴方様を指摘することはどなたも出来ませんので、お隣に人はパンがないまま沈黙を貫いていらっしゃることもあります。貴方様の行動を見習い、そのお隣の人も間違ってしまう事も考えられます。客観的に拝見しておりますと、なんとも滑稽な状況です。

 もちろん、貴方様を指摘するお方はいらっしゃいませんので。「裸の王様」を連想する人もいらっしゃるかもしれません。くれぐれもご注意を。

 ②パンくず散らかさないで

 パンは必ず、手でちぎって食べるようにします。そのぐらいのマナーは知っているよ。とのお声が聞こえてきそうですね。では、そのパンはどの辺りでちぎっていらっしゃいますか?無意識にパンのお皿の上から離してちぎってしまうと、テーブルクロスの上にパンくずが散乱してしまいます。パンくずは、サービスをする人が片付けてくれるものだ。との横柄な考えをお持ちにならないように、きちんとパンのお皿の上でパンをちぎる習慣をつけてください。

 ③中座する時のテーブルナプキンの場所

 やむを得ず中座をする時には、テーブルナプキンを椅子の上に置きます。机の上に置くと、お食事終了の合図です。ご多忙の貴方様の行動には、お招きした側の皆様は細心の注意をしているわけですから、貴方様のちょっとした間違いも、他のお方以上に目立ってしまいます。

 ④自分で椅子の背もたれにかけないで

 中座をした後に、椅子の上に置いていたはずのテーブルナプキンが、椅子の背もたれの部分に置いてある経験をなさったこともあるかと思います。その経験により、テーブルナプキンは椅子の背もたれに置いて中座をするものだとのお考えにならないようにしてください。

 背もたれに置くのは貴方様がするべき対応ではありません。(席のお戻りになった時に背もたれに置いてあるようでしたら、サービスをしてくださったお方に感謝する。そのお気持ちのみで結構です)

 ⑤お食事後の講演やディナーショーにて

 お食事後に、飲み物がテーブルに置いてあるままであっても、むやみに飲み物をお飲みにならないように。コーヒーカップの場合、お皿の上にカップを置く音が響いてしまいます。グラスにてお飲みになる場合も、お相手のお話しや演奏に集中していない印象を与えかねません。ここで、お伝えしておりますのは、限度をお考えになって頂きたいということです。子どもが“おしゃぶり”が離せない時のように、手持ちぶさたで永遠に飲み物を飲み続けるしぐさは、お行儀の良い行動とは言えません。

 余談になりますが、私の学生時代は、運動の練習時に“水を飲んだらだらける”との指導を受けたものです。しかし、現在では水分補給をさせないなんてあり得ないお話しだと思います。

 話しを聞きながら飲み物を飲んだら失礼だと思い飲み物を長時間お飲みにならない年齢のお方と、水分補給をするのは当たり前で何の話なのか、全く理解出来ない。とおっしゃる年齢のお方がいらっしゃいます。研修時に、「現在は水分補給をすることは失礼である。とは言えませんので、ご遠慮なく水分補給をどうぞ」と伝えると、年齢により、反応が全く異なるのです。まだまだ若いと思っていた私ですが、昭和のおばさんであることを感じさせられ、同年代の方々と苦笑いをする一コマが、この夏何度もありました。

 テーブルマナーについても、年代とともに異なる指導を受けていらっしゃる点もあります。「どうしてだ!以前はこう習ったのに!」とのお声がかかりそうな項目はこの度は省いております。とは申しましても、年代と共に異なるテーブルマナーこそ、お立場ある貴方様には重要な項目であるとも言えます。

 この度のお伝えは、貴方様に取りましては、今更、指摘を受けるまでもない、当たり前の項目であると、心より願っております。

本誌:2015年8.31号 17ページ

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