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連載記事人材育成のタネ 6

人が成長するために必要な「動機付け」

  • 竹本幸史氏

 「企業は人なり」。経営の神様こと松下幸之助氏の言葉です。人を育て、伸ばすことが会社にとって財産につながる。教育にもっと力を入れれば、成長力、競争力、顧客満足度に反映されると考えますが、何から始めるのかが大きな問題です。まずは徹底した基本の考え方を植えつけることが第一歩だと思います。

 人が足りない、人はいるが仕事のできる社員が少ない、仕事のできる人が次々に辞めてしまうなど人材に関する問題は、経営者にとって悩みの種です。ただ多くの企業が、人材育成よりも日々の業務をこなすことを優先してしまいがちです。資格取得や研修、セミナーを受けさせるなど人材育成に投資した分が丸々戻ってくる効率のよい投資なら教育にも前向きになれるでしょうが、なかなかそうはいきません。

 では、どうすれば教育が効率の良い投資となり、業績拡大につなげることができるのか。それには教育研修のプログラムも重要ですが、受講者への「動機付け」が非常に重要です。なぜAさんにこの研修を受講してもらいたいのかという思いを明確に伝え、Aさんもその期待を理解した上で研修に臨む状態をつくり出すことが必要です。こういった話をすることで、研修の内容を仕事に落とし込むなど率先垂範する行動変化に影響します。人材育成は、個人面談などのコミュニケーションを通じて、お互いに「こうなってもらいたい」「こうありたい」という思いをすり合わせすることがポイントです。

 この動機付け作業は、教育研修を受講する場面だけでなく、日々の業務の中でも活用することが大切です。人が育たない、人が辞めてしまうという問題に直面しているのであれば、部下に対して「期待」していることをちゃんと伝えられているのかどうか。まずはその現状を見つめなおすことから始められてはどうでしょうか。

●竹本幸史● 元㈱リクルート岡山支社長。現在は人材育成を主としたコンサルティング業務の㈱SWITCH WORKSを立ち上げ奔走中。くらしき作陽大の非常勤講師も務める。またリーダー養成スクール「法人会員制・定額制ビジネススクール」を開講中。

本誌:2014年6.16号 13ページ

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