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席順のマナー

一段レベルの高い思いやりを

貴方様の立場ですと、上座にお座りになるべき状況の時も多くあるかと思います。私たちが生活しております、日本の文化の中には、「謙虚な行い」と、美徳とすることもありますが、貴方様のお立場をよくお考えになり、もう一歩レベルの高い、思いやりをお持ちになることをお勧め致します。

例えば、貴方様が何も考えず、下座にひょっこりお座りになりますと、同席する、おもてなしをする側の会社の部下は、どれだけ居心地の悪い、肩身の狭い思いをするのかお考えになったことはありますか。

貴方様をご指摘するわけにはいきませんので、もてなす側の会社では、その後に部下に粗相があったとお小言を言われる場合もあります。

お相手の立場を真剣に考えてあげましょう。そうしますと、貴方様は「いまさら、細やかなビジネスマナーを学ばなくとも仕事はできる」とお考えかもしれませんが、貴方様のお立場であるならば、品格高い意味での、席順のマナーをしっかり理解しておくことが求められています。

基本中の基本の、席順のマナーを記しますので、お若い立場の人たちの気持ちをしっかり心して、ご自身のわがままばかり通さないようにしてあげましょう。貴方様は、立派な大人なのですから。

○自家用車の一番の上座は、運転席の後ろです。

何も考えずに、どっかり好きな位置に座ってしまうと、その後、正しい上座の位置に座って移動をしなければならなくなったお若い人は、何とも居心地が悪いのです。勝手に助手席に座るなんてもってのほかです。(但し、運転者がご自身と同様のお立場に当たるお方の時は、助手席が上座になる場合もあります。)

○列車の一番の上座は、窓側の進行方向の席です。

トイレに立ち上がる時に、面倒くさいからと、通路側の席を陣取ってしまい、お若い人を窓側に座らせてしまうと、お若い人はなんとも居心地が悪く気を遣ってしまいます。トイレに行く時に、わざわざ人に立ち上がってもらっては申し訳ないとの、貴方様の気遣いかもしれませんが、常に貴方様に気を遣う体制は整っておりますので、気遣い無用。ビジネスマナー通りの一番の上座に座ってあげる方が、お相手は何倍も助かります。

○飛行機の一番の上座

列車と同様、やはり窓側です。貴方様をご案内するからには、前もって窓側のお席を用意しているのです。そのお気持ちをしっかり理解してあげる気遣いを致しましょう。

○エレベーターの一番の上座の位置

出入り口に向かって、左奥が一番の上座です。間違ってもボタンを押す動作をなさらないように。貴方様の、後先考えない勝手な気遣いにより、ボタンの位置にすぐに立つことのできなかったお若い人は、後ほど、貴方様にボタンを押す係をさせたことで説教を受けることも考えられます。

貴方様の、気遣いをしているつもりの行動が、お若い方が粗相をした行動になる場合もあります。ご自身のお立場を把握し、お相手の心遣いの行動を受けるべき場合はしかり、その行動を受け止めてあげましょう。

「社内において、ビジネスマナーを一番知らないのが、うちの社長です。迷惑なことに、たまに社長室から受付用の電話のある部屋に現れ、会社にかかってきて取引先様の電話に、一番先に出ようとするのです。社長御本人は『いいよ、いいよ、出てあげるから』とおっしゃるのですが、気まぐれに電話に出てあんな対応では、電話先の人に申し訳なくて・・・」との、お話しを多数耳にします。社長室に貴方様にかかってきた電話と、同様の感覚で受付用の電話に出るわけにはいきません。

今回を機会に、基本中の基本のマナーを、しっかり思い出して行動をしてみましょう。

河村まどか
礼儀作法教室ドルチェ・フィニッシングスクールを主宰。岡山、山口に教室を持つほか、企業研修など全国で出張レッスンを開催。ホームページはhttp://dolce-fs.net メールアドレスはinfo@dolce-fs.net

本誌:2013年2.18号 27ページ

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