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[経営] 企業格付け改善と経営計画~その2

Q:銀行は決算書をどうチェックし、格付けをどう活用しますか、格付けをアップする方法はありますか。

A:経営改善計画の作成と実行を!

1.企業格付けと債務者区分・債権分類の関係。

(1)債務者区分:前回解説した「企業格付け」の結果、銀行は「融資先の健全性」を「自己査定」し、以下5段階の「債務者区分」を行います。①正常先、②要注意先(延滞2カ月、赤字、繰越損失等)、③破綻懸念先(延滞6カ月、債務超過、赤字、繰越損失等)、④実質破綻先、⑤破綻先の5区分です。②が概ね格付け6又は7、③~⑤が概ね格付け8~10に対応します。

(2)債権分類:「債務者区分」に担保・保全状況を加味して、①正常債権、②回収要注意債権、③回収重大懸念債権、④回収不能債権の4つに「債権分類」を行います。この結果、貸倒引当率(約0.2%~100%)や貸出金利(約1%~5%)等が決定されます。

2.銀行は決算書のどこをチェックするのか。

(1)貸借対照表について:①流動資産と流動負債のバランス、②不良債権、③不良在庫、④対役員や回収不能の貸付金・仮払金、⑤減価償却、⑥土地・有価証券の含み損、⑦借入金の増加、⑧固定資産と固定負債+純資産のバランス、⑨自己資本比率など、要は「実質債務超過」でないかをチェックします。

(2)損益計算書について:①売上高の増減、②営業利益額・経常利益額及び利益率の増減、③売上原価の増減、④販売費一般管理費の増減、⑤役員報酬など。
(3)債務償還年数:(1)(2)から
「債務償還年数」(借入金÷償却前税引後利益)により返済能力をチェック。

3.企業格付けを改善する方法。

(1)自社格付けスコアリングシ-トから経営改善目標を設定し、経営改善計画書を作成して実行します。

(2)短期的には、①赤字を止める(固定費削減、変動費率改善)、②流動資産の正常化(売掛金・貸付金の早期回収、仮払金精算)、③役員借入金の資本組入れ又は放棄などに取組みます。(3)長期的には、①収益性改善(売上高増加、利益額確保、利益率向上等)、②財務体質改善(在庫圧縮、遊休資産・有価証券処分、有利子負債圧縮等)に取組み返済原資を確保します。

税理士法人石井会計代表
石井栄一氏
岡山市南区新保1107-2
TEL086-201- 1211

本誌:2012年8.20号 23ページ

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