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[経営] 平成22年度税制改正案~その1

Q:中小企業経営者にとって重要な平成22年度法人税制改正案(3月末成立予定)の内容を教えて下さい。

A:グル-プ法人税制に注目!

1.「特殊支配同族会社の役員給与損金不算入」の廃止

1)現行制度:①特殊支配同族会社の社長報酬につき「給与所得控除額」が損金不算入。②特殊支配同族会社とは、ア)持株割合が社長と同族関係者で90%以上かつ、イ)常勤役員が社長と同族関係者で過半数以上の会社です。③例外:基準所得(法人所得+オ-ナ-給与)が16百万円以下又は基準所得16百万円超30百万円以下でオ-ナ-給与の割合50%以下は適用除外。

2)改正内容:平成22年4月1日以降終了事業年度より制度廃止となります。

2.「グル-プ法人税制」の創設

1)改正その1:発行済株式の100%を直接・間接保有関係にある内国グル-プ法人間で、固定資産・土地・有価証券等(簿価10百万円未満の資産を除く)を移転した場合の譲渡損益は、当該資産をグル-プ外に移転又はグル-プ離脱まで、計上を繰延べます。
なおオーナ-個人が100%出資会社を複数所有する場合も対象となりますので要注意です。

2)改正その2:100%グル-プ法人間の寄付金は、支出法人で全額損金不算入、受領法人では全額益金不算入(改正前は益金算入)となります。

3)適用時期:平成22年10月1日以降取引分から。

4)留意点:①黒字法人は、含み損のある資産のグル-プ法人への移転を、平成22年9月30日までに検討すべきです。②子会社支援のため親会社が子会社に資金提供しても、子会社で益金不算入処理が可能です。

3.大法人の100%子会社の中小企業特例の適用制限

1)現行制度:親会社の資本金が5億円以上の100%子会社で資本金が1億円以下の場合、中小法人として①法人税軽減税率(所得800万円以下18%)、②特定同族会社の特別税率不適用、③貸倒引当金の法定繰入率適用、④交際費損金不算入制度における定額控除(6百万円)、⑤欠損金の繰戻し還付制度等の中小企業特例が適用可能です。

2)改正内容:親会社の資本金が5億円以上の100%子会社は、上記①~⑤の特例適用が不可となりました。

3)適用時期:平成22年4月1日以降開始事業年度。

税理士法人石井会計代表
石井栄一氏
岡山市南区新保1107-2
TEL086-201-1211

本誌:2010年3.8号 21ページ

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