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最高裁判所国民審査

 衆議院議員総選挙が公示されてさっそく期日前投票に行きました。昔の不在者投票時代とは様変わりで敷居が低く、簡単な手続きで投票できるので期日前投票する人の割合はどんどん増えています。

 しかし、そんな期日前投票に落とし穴があることに今回初めて気づきました。投票用紙を受け取ったとき、係員が妙な事を言うのです。「国民審査はどうされますか?きょうはできませんが」と。

 係員の説明が要領を得ないので家に帰って調べてみたら、選挙の投票は公示日の翌日から期日前投票ができるのに対し、国民審査は7日前からと法令で決まっていることが判明しました。

 これでは期日前投票する人の率が増えれば増えるほど国民審査を放棄する人が増え、そうでなくても実質的に機能していない制度が空白の4日間のせいでいっそう無力なものになります。

 今年は裁判員制度が始動した記念すべき年。しかし安っぽいテレビドラマのような法廷劇に市民を引っ張り込むことにどれだけの司法改革の実があるというのでしょう。それよりも民主主義の世になって60年以上になるというのにいまだに「由(よ)らしむべし、知らしむべからず」(論語)感覚の最高裁を何とかしてほしいと切実に思います。

 現在最高裁の判事は慣習により裁判官、弁護士、検事、行政官、外交官、大学教授らに割り当てられていますが、最高裁判事こそ国民から抽選で選ぶべきだと思います。

 改革の手始めとして国民審査の記入方法を改める。信任する者に○を付け、○以外の記号や文字が記載された票、白票はすべて「罷免を可とする」方にカウントする、つまり現行制度を裏返すわけです。こうすれば罷免に至らなくとも今よりはるかにダイレクトに国民の良識が判事らに伝わります。

 結局今回の国民審査は8月23日以降、私はぶつぶつ言いつつも投票所まで出直すことにしました。

 鳩山さん、ばらまき政策はほどほどにして大胆な最高裁改革をよろしく。

本誌:2009年8.31号 14ページ

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