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油と水と税のお話し

 年度末、福田首相が声を震わせながら道路特定財源を守れなかったことを国民に詫びました。しかし、税金が安くなったからといって何も総理にお詫びしていただかなくても結構、というのが大多数の国民の率直な気持ちでしょう。

 実際、朝から国道沿いのガソリンスタンドを見ても混乱など起きてないどころか、給油所の隣にあるうどん屋まで親子でにぎわっています。車は満タン、お腹も満腹!

 私がよく使うセルフスタンドではリッター124円になりました。一体、ガソリンのこの価格は安いというべきか、それともまだ十分高いのか、それは考え方次第だと思います。

 こんな話を聞いたことがあります。ほんの10数年前、まだ、ガソリンが100円もしなかったころの話。アラブ産油国の高官が来日し新幹線に乗った際、ペットボトル入りのミネラルウォーターを買った時のことです。

 代金を聞いて思わずため息。「水の方がガソリンより高いなんて!」。それはそうでしょう。日本から遙か遠く離れた中東の油田で採掘された原油は、タンカーで運ばれ、日本の精油所でガソリンや灯油、軽油などに仕分けられた後、卸や小売り業者の手を経て初めて消費者に届きます。

 輸送や精製に要する費用だけでなく、もろもろの経費や利潤が付加され、さらに高額の揮発油税もかけられた上での最終的な価格が、ペットボトルの水より安いのですから驚きという他ありません。

 環境問題など、いろいろ考えなければならないことはさておいて、政治が混乱しているつかの間、私も満開の桜を求めて久しぶりにロングドライブを楽しもうと思います。

本誌:2008年4.14号 12ページ

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