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毒ギョーザ事件

 今回の農薬混入餃子事件では、今のところ死亡例が報告されていないのは本当に運がよかったとしか言いようがありません。

 連日の報道を見ていて気になることがありました。繰り返される食の安全をおびやかす事件に対し、テレビ局が買い物客にインタビューすると必ず、「私たち消費者は何を信じていいのか分かりません」と言うお決まりのコメントが返ってきます。

 でも、これって変。「何を信じるか?」と問われれば「自分を信じる」しかないでしょう。自分の鑑識眼、経験、味覚、嗅覚、臭覚、値段とのバランスなどを総動員して。

 口に入れたとたん、異臭や変な味がしたら即座に吐くこと。これは意識しなくても体が勝手にやってくれます。万一呑み込んでしまっても胃が「これはダメ」と思えばちゃんともどしてくれます。逆にいえば胃が受け付けてくれたものは賞味期限が過ぎていようが多少品質に問題があろうが大丈夫。

 それなのに今回の毒餃子事件で被害者は2通りに別れました。「変な味がしたのでもどした」人と「変な味がしたけれど食べてしまった」人に。食べてしまった人は恐らく「これは生協で買った商品だから間違いない」とか「JTが輸入した食材だから安心」と思ったのでしょう。恐ろしいことです。

 この点、中国人は日本人よりはるかに深刻に食の安全を疑っています。場末のこきたない食堂の店先でおばちゃんがせっせと餃子を作っている。でもよく見ると野菜を徹底的に洗っています。日本人の目から見ると野菜を洗剤で洗うことの方が怖いのですが…。

 おいしいウーロン茶も一煎目は惜しげもなく捨てます。何故?と聞くと「茶葉に付いている埃やゴミ、農薬はまず熱湯で洗い流さないといけません」。

本誌:2008年2.18号 14ページ

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