マレーシアでの最初の食事は、講演会場の食堂でした。大きな皿を受け取り好きなものを盛り付けます。チキンカレーにほうれん草カレー、煮込んだ魚や、揚げたゆで卵。最初はそれぞれの味を楽しんでいましたが、途中から交じり合った味が非常に美味しく、これこそがインクルーシブの象徴だと勝手に出張の成功を確信しました。
　9月上旬、マレーシアで開催されたアジア・メディア・サミットに参加しました。アジア太平洋の40カ国以上から報道機関や各国大臣など約500人が集まり、メディアの将来を議論する国際会議で、私は「インクルーシブ ブロードキャスティング」をテーマに講演しました。OHKは去年に続き2回目の参加で、前回約100分間の講演を担当し、30年の手話放送をきっかけとした「情報から誰一人取り残されない社会」の実現を目指す地域メディアのマインドを、インクルーシブ ブロードキャスティングと名付け発信したのですが、この考えが非常に評価を受け、今年のサミットの2つのメーンテーマの1つに定められたのです。

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