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連載記事杉山慎策の経営学考察

国富論を読む11~「セイの法則」と「ケインズ理論」~

 1767年にフランスのリヨンで生まれたジャン=バプティスト・セイはアダム・スミスの「国富論」の信奉者であり、フランスでのスミスの理論の普及者であった。「経済学概論」を著し、 晩年コレージュ ・ ド ・ フランス教授となった。

 ユグノー派の家に生まれスイスのジュネーブで育った。短期間にロンドンでも働くが、フランスに戻り幾多の職に就いた後に、カレーで綿工場を経営し財をなした。その後経済学の研究に没頭するようになる。

 セイの研究については大阪産業大学の喜多見洋氏の優れた研究がある。

 「セイの法則」は「供給はそれ自身の需要を創造する」といわれるものであり、ある生産財が経済に注入されると必ずその財を購入するための十分な需要を創造すると主張するものである。供給が(1)から(2)に増えれば価格が低下することにより取引量が増加して均衡するという理論である。

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本誌:2024年10月7日号 13ページ

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