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- VISION OKAYAMA 2024年8月12日号
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連載記事社説
戦略と戦術を使い分ける
住宅展示場OHKハウジング(岡山市)に、日本茶生産販売の㈱引両紋(備前市)がPOP UP出店している。脱サラで日本茶の世界に飛び込んだ青山雅史社長を初めて取材したのは2010年夏のこと。まだ20代前半の若者が、岡山県産茶のブランド化を目指し、江戸時代に旅館を営み、当時の日本庭園がそのまま残っていた実家の郵便局舎跡を改装して茶房「引両紋」をオープンして間もなくのころだった。
その後の活躍は広く知られるところで、県産果実入りフレーバーティーの開発や医療法人との連携による医院や老健施設などへの定期的な茶葉提供、量販店での「瀬戸内茶」販売、SNS映えなどを意識した若者に“響く”日本茶と和スイーツのコンセプト店など実績を重ね、多くの人を巻き込みながら岡山を代表する若手起業家の1人に成長した。
青山氏の発想がユニークだと感じたのは、「逆転の発想」だ。無農薬で丹精込めて栽培しても、ほとんどが静岡県でブレンドされてしまう流通の仕組みに対する“ムカつき”が根底にあり、「岡山県産茶のブランド化」という明確な目標を実現するために「まずは試飲してもらう場が必要」と考えたこと。
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