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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

新NISAが始まって半年が経過

 昭和期、高度経済成長時代のサラリーマンの人生設計は今から考えるとパラダイスでした。終身雇用制度に守られ、福利厚生のしっかりした会社や役所に職を得れば、特別な才能はなくても年功序列でそこそこ出世し、課長さんぐらいになると、もう大したルーティンワークもなく朝から新聞を読むか、仲間を誘って喫茶店で“情報交換”する日々。

 そして無事定年まで勤め上げたあかつきには、莫大な退職金は銀行や証券会社が言うまま定期預金か投資信託にでもしておけば、あとは勝手に6~8%の利息が付きました。年金と利息で残りの人生は悠々自適(ちょっとおおげさに書くとこんな感じだったという意味)。

 ところが今年になって何十年も続いたゼロ金利政策の終焉が見えてきたとはいえ、預貯金の利息なんか百円玉一つか二つ。円安もあってジワジワ上がり続ける物価にお先真っ暗……。とまあ令和時代のサラリーマンの老後の懐はさびしい限り。

 そこで政府が考え出したのがNISAや新NISAです。老後の経済生活は自助努力でよろしく、という意味なのでしょう。

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本誌:2024年5月20日号 11ページ

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