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政治不信とマスコミの役割

 注目された衆議院の3つの補欠選挙は、いずれも立憲民主党候補が勝利した。特に、唯一の与野党対決となった島根1区は自民党にとっての金城湯池とも言える選挙区だったが、岸田首相ら幹部が相次ぎ応援に入ったものの流れを変えるまでには至らず、公認候補が惨敗。「政治と金」の問題に対する国民の憤りが想像以上に大きいことを見せつけた。

 また、9人が立候補した東京15区は、ある候補者が他候補の演説場所で大音量の批判を繰り返す事態が発生し、「選挙妨害だ」「いや、表現の自由の範囲内」という場外戦も繰り広げられた。法的判断が割れる状況で、選挙後に警視庁は、聴衆が演説を聞けなくなったとして警告を出したが、インターネットやSNSを活用した選挙運動が当たり前となる中、「LINEはOKだがメールはアウト」など、時代にそぐわないルールも、より分かりやすいものに変えていく必要があるだろう。

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本誌:2024年5月20日号 18ページ

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