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連載記事社説

デフレマインドとの決別

 一般会計の総額が112兆円余りとなる2024年度予算が成立した。岸田文雄首相は記者会見で「デフレからの完全脱却の正念場」と強調したが、その実現のためには、史上最高水準の株価、6月に予定される1人4万円の定額減税などにより、長く続いたコストカット優先のマインド解消がカギを握ることになる。

 同じ会見で岸田首相は、「今年、物価上昇を上回る所得を実現する」ことと、「来年以降、物価上昇を上回る賃上げを定着する」という2つの約束を掲げた。連合のまとめによると、春闘の第1回集計は5.28%、第2回も5.25%と高水準だが、これはあくまで大企業中心の話。中小・小規模事業者の多くは原料高、エネルギー高の影響もあり賃上げの原資が十分確保できず、人材不足に拍車がかかるという悪循環にある。

 果たして政府は、こうした状況をどれほど踏まえ諸政策を打ち出しているのだろうか。

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本誌:2024年4月15日号 18ページ

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