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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

不便になる一方のAI時代

 社会人になって以来半世紀、50年以上使用してきた某大手銀行系の普通のクレジットカード。今や年会費無料の各種提携カードがあふれかえる中、長年年会費まで払って愛用してきたというのに、サービスは低下する一方です。これまで、カードの利用に関して疑問点や困り事があったとき、カスタマーセンターまで電話連絡すればベテランのオペレーター嬢が懇切丁寧に問題解決の手助けをしてくれたものです。

 最近カード利用に関して気になることが発生しました。利用した覚えもないのに少額の買い物代金の引き落としがあるのです。具体的には200円の買い物があったという利用明細。不思議なことにその取引に続いて今度はマイナス200円、つまり返金があります。実害はないとはいえ気持ち悪いので、カード発行会社のカスタマーセンターに電話して説明を受けたい。ところが確か以前はカードの裏側に電話番号が記されていたはずなのに、手許のカードには見当たりません。

 そこでクレジットカード会社のホームページにログインして、お問い合わせ先を調べようとしても、やはり電話番号の記載はなく、Q&Aをよく読めと書いてあるのみ。それでも解決しない場合はAIチャットが受け付けるから質問しろと。“めんどうくさ!”昔みたいにオペレーターに聞く方がよほど早いのに、と思っても埒があきません。

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本誌:2023年11月6日号 19ページ

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