- ホーム
- VISION OKAYAMA 2022年4月18日号
- 豊かさとは何か
豊かさとは何か
新聞やテレビなどで国の豊かさを測る指標として「GDP」あるいは「一人当たりGDP」について語られることが多い。「GDP」はGross Domestic Productの略であり、「国内総生産」の意味である。つまり、「GDP」とは一定期間内に国内で産み出されたモノやサービスの付加価値の合計のことを言う。
「GDP」はもともと1930年代にアメリカ政府から国民所得推計の依頼を受けた経済学者サイモン・クズネッツが中心となり作り上げた。クズネッツはその貢献から1971年ノーベル経済学賞を受賞している。「GDP」の作成理由は大恐慌の最中、戦争の費用をどう賄うかを検討するためであった。
現代のハイテク戦争は費用も半端なくかかる。ウクライナに侵攻したロシアは一日2.5兆円の費用がかかっていると試算されている。1カ月経過すると75兆円となり、ロシアの年間「GDP」の4割を超える。2カ月継続するとロシアの年間「GDP」の8割を超える。外部から資金投入がされないとロシア経済は破綻する。
よく言われることであるが、「GDP」は豊かさを表す指標としては不完全である。『GDP―<小さくて大きな数字>の歴史』の著者であるダイアン・コイルは「金融部門はGDPを過大評価させている」ことを指摘している。クズネッツも「金融や投機、また、大都市での地下鉄や高層マンションのような高価な住宅は必要悪的出費である」と考えていた。戦争のための兵器はGDPに算入されるが、生きるために必要な家庭で作られる料理や洗濯や掃除は「GDP」には含まれない。
「GDP」が発明されて90年近くなる。そろそろ本当の豊かさを表す指標を考えてもよいのではないだろうか。今回は全国と比べて岡山の豊かさがどのように感じられているのかについて検証してみた。
- 【[ICT特集] 県内でも被害広がるPCウイルス「エモテット」】巧妙なメールに攻撃ファイル添付 マクロやセキュリティの警告に注意
- 【岡山情報文化研究所 神田將志氏】野村総研マーケティング分析コンテストで佳作
- 【就実大学発ベンチャー・ウィズレイ】新タイプの新株予約権使い資金調達実現
- 【明石スクールユニフォームカンパニー】宇部の物流施設を増築 直販・ECの増加に対応
- 【岡山トヨペット】岡山は横断歩道止まらない 皮肉動画で運転行動改善に
- 【ITプラン】福利厚生に農業体験を “ぶどう里親”プラン開始
- 【横山石油】脱炭素見据え実験店舗 コインランドリーなど複合店
- 【2022年県下主要企業・トップ訓示】逆境での経験プラスに転換 チャレンジ精神で新風吹かせ
- 【イドムクリエイト】ブッフェから複合店に転換 高級感、「四毛作」で勝負
- 【岡山三菱ふそう自動車販売】津山支店整備工場新棟完成 新鋭設備で能力大幅向上
- 【岡山プラザホテル】先代惚れたさつま揚げ発売 地場食材と合わせ岡山土産に
- 【松井被服】井原に初の実店舗出店 工場直営でデニム産業PR
- 【岡山県よろず支援拠点】「TOGITOGI」に事務所移転 リモート主体で相談容易に
- 【㈱創作屋社長 池田修二郎氏】オーダー会で若者にアピール 工場直売ブランド確立に意欲
- 【両備住宅】両備ホームズに社名変更 総合サービスで成長期す
- 【岡山ビューホテル】料理長考案の無添加調味料 缶には障害者アート採用
- 【オーニット】協力会社に新本社お披露目 働きたい製造業1位目指す
- 【岡山トヨタ自動車】交通遺児支援に100万円 コンサート寄付金原資に