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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

「歌舞劇 首里城物語」

 沖縄県に出されていたコロナまん延防止等重点措置、いわゆるまん防が解除されたのを契機に8年ぶりに沖縄旅行をしました。岡山と那覇を直結するJTA便は行きも帰りも空席が多く、また沖縄の観光地はどこも閑散としていました。沖縄経済にとって観光産業の占める割合は大きくコロナ禍による被害はどの県よりも深刻そうに見えます。しかし一人の旅人としては昔の沖縄にタイムスリップしたような感じがして、レンタカーを借りてのんびり島巡りができ、好都合でした。

 2019年に火災で焼失した首里城は再建工事の真っ最中で、その様子は一般に公開されています。建物がない分かえってかつての首里城の壮大な規模が実感できました。そして運良く、国立劇場おきなわで「歌舞劇 首里城物語」の上演に立ち会うことができました。

 いまでは沖縄といわゆる本土の間には不可分の一体感があると我々「ないちゃー」(内地人)は疑いもしませんが、沖縄はかつて琉球王朝が支配する独立国でした。首里城物語にはそうした時代背景のもと、若い恋人たちが時代に翻弄されるさまがよく描かれています。

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本誌:2022年3月14日号 13ページ

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