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連載記事山田響子の魅力を引き出すコミュニケーション術

スピーチを構成する3つの要素

 春はスピーチの季節です。経営者のスピーチトレーニングが連日続いております。どの経営者様も「人前で話す」ことが苦手で、それだけは勘弁してくれと逃げてきた、けれどそうもいかない状況になってしまった、と言ってトレーニングのドアを叩いてくださいます。

 逃げ回っている自分もお嫌だったと思いますが、逃げられない状況になるというのは、経営者として「立場」ができたということで、苦手の克服に誇らしげに挑戦してくださっています。

 スピーチはなんのためにあるのか?誰のためにあるのか?この問いにあなたはなんと答えてくださいますか?「お役目を果たす」それがスピーチの目的です。そしてスピーチは「聞き手」のためにあります。人の注目を浴びる場に立つのであれば「わたしが」よく見られたいし「わたしが」認められたい、という思考にどうしてもなってしまいます。

 でも、この「わたしが」になっているうちはうまくいきません。人ですからよく見られたい、評価されたいと思ってしまうのは自然なことです。わたしにもそのような気持ちが湧いてきます。でもこの「わたしが」を一旦置いておいて、いったいどんなお役目があるのだろう?と考えてみるようにしてほしいのです。

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本誌:2021年4月12日号 17ページ

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