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連載記事河村まどか マナー講座

言葉の魔力

 女性社員の方々から、リモートはあまりない職場なので、本コラムにて電話の応対について知りたい。とのご要望を頂きました。貴方様宛のメッセージとして毎月お届けしておりますが、貴方様と共に勤務なさっている女性が、貴方様宛のメッセージを楽しみになさっているとの情報はわたくしと致しましても大変励みになります。誠に有難うございます。

 そして、貴方様もご自身が主役の本コラムを楽しんでいらっしゃり、本誌のコラム欄に付箋を付けて社内に回覧して下さっているとのこと、深く感謝申し上げます。しかしながら、女性社員の皆様は貴方様を心配なさっておりますこと申し添えます。貴方様にこそ、お気をつけ頂きたいそうですが、やはり貴方様に直接伝えることは難しいそうです。どうか1項目でも貴方様自身の言動に反映して頂きますよう、お願い申し上げます。

 また、女性社員の皆様、心配なさらなくても大丈夫です。毎回、御社の社長を題材にしているわけではありません。あちらにも、こちらにも、御社と同様の思いの女性社員の方々がいらっしゃいます(この度は女性の方々から頂いたお話を元に記載しておりますので、“女性”との書き方をしておりますが、男性の方々も同様です)。女性社員の皆様、もしもデリカシーのない言動に、心が傷ついていらっしゃるならば、あちらこちらの会社にも、同じ思いで頑張っていらっしゃる現場に研修にて伺うことがあります。デリカシーのない言動を善しとしての発言ではございませんが、ともに頑張る心の支えとしてのメッセージとして捉えて頂けますことを願っております。

 さて、主役を貴方様に戻します。何歳になっても、少年のような屈託のないお話加減の貴方様ですので、ついつい女性社員の皆様に、ご無理やワガママなお口の利き方をなさるようですね。お言葉にはどうぞお気をつけて下さい。私達も研修中には、お相手に対する言葉の在り方には十分気を付けたい、との思いで、電話の応対や、対面での応対について、失礼無きようトレーニングを行っております。今回は、一例ではありますが、私達は気配りをしている、些細な言葉の言い回しについて、貴方様にご報告申し上げます。

 例題Ⅰ 店員A:「〇〇割引のカードはお持ちですか?」⇒お客様:「持っていません」

 店員の答え

 ×「無言」⇒こちらから質問した内容に対して、何の返事もしないまま次の作業を行うなんてもってのほかです。

 ×「ある方がお得ですよ」⇒親切に伝えてあげているようで、実はお客様に命令をしているように聞こえかねない言い方です。

 〇「失礼いたしました」⇒先ずは、お客様の意思を尊重するための言葉を伝えます。最初から「ある方がお得ですよ」とは伝えず、伝えたいならばお客様の意思を確認した上で伝えます。ただし、決定権はお客様にありますので、“疑問形”にて伝える言い方を心掛けます。

 例題Ⅱ 社内にかかってきた電話対応

 ×「弊社は業者間取引きしかしていません。一般客はお断りしています」

 〇「説明不足で大変失礼致しました」⇒もしも、お取引のある業者様なのか、一般のお客様なのか判らない場合は、先ずはお客様のご意向に耳を傾けてみましょう。

 ×最初から、「弊社と取引をしていますか?会員様でないと無理なのですが、どちらですか?」と、こちらの都合ばかりを押し付けないようにしましょう。仮に会員さんであっても、このような一方的な言い方は耳にして気持ち良いものではありません。少し、お客様の言い分に耳を傾ければ、御社で対応できない内容か否か判明できますね。その時点で、「説明不足で大変失礼致しました。弊社では…」と説明し、「お力になれず大変も申しわけございません」との言葉とともに、お客様に電話でお話する時間をお取り頂いたことに対しても丁重に謝りましょう。

 スムーズに会話ができるようになると、最後にお電話を頂いたことに対してのお礼の言葉も添えることができるようになることでしょう。目標は、“謝罪の言葉で終わる”よりは“お礼の言葉”で締めくくることです。お互いに肯定的な気持ちになることができるからです。

 ご自身の言い分ばかり主張してしまうよりも、こちら側が悪いことをしているわけでない場合も、先ずはお相手の気持ちに寄り添うことことができれば、お相手が次に発する言葉も柔らかくなります。

 きっと今日からは、貴方様が社員の皆様に一言伝えたい場合は、一呼吸柔らかいセリフを先にお伝えになることでしょう。社員の皆様が貴方様の威厳に圧倒されることなく、情報提供して下さることを願っております。

本誌:2021年3月15日号 16ページ

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