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連載記事岡山消費者動向分析

特別定額給付金

 上杉鷹山の改革の柱は農業改革であった。農耕を振興するために「籍田の礼」という行事を始めた。中国で天子が直接に田を耕し稲を植える行事に倣ったもので、今日皇居で行われる天皇の「御田植」の行事として残っている。鷹山は農民が自然災害で苦しむのを見て、備籾蔵の設置をした。これは自然災害があり、米が収穫できなくなるとこの蔵に貯蔵されている米を農民に与えるためであった。山田方谷も同じような囲米制を取っている。

 今日のコロナ拡散の危機の中で、一番大切なことは住民の命を守ることである。ワクチンや治療薬が見つかったら、その後で経済を復興すればよいのである。それまでは全員で命を守ることを第一に考えるべきである。昔父と飢饉の時の備蓄米の話をしたことがある。恐らく先祖から言われたのであろう「間違っても来年の種籾まで食べてはいけない」と言っていた。今回はコロナ危機対策の「特別定額給付金」についてである。

 岡山県内では93.6%が申請し、すでに10万円を受給している。(岡山県 2020年7月7日現在)全国比較データは6月1日~6月5日調査で、岡山と比べて1カ月ほど早いので単純な比較はできないが、全国では受給者は16.3%とかなりの差がある。また、岡山では4割の生活者が、特別定額給付金の使用用途を「ほぼ決めている・すでに使っている」状態である。

 岡山、全国ともに特別定額給付金を利用する際に、「世帯分をほぼ合算して利用(世帯として利用)」するケースが最も多く、岡山では45.0%、全国では38.1%である。家計や家族での利用意向が、岡山のほうが6.9㌽高い結果になっている。

 特別定額給付金の使用について、岡山の生活者は「消費や支払い(何かに使う・買う)」83.8%、全国76.3%であった。岡山のほうが日常使いへの割合が7.5㌽高くなっている。「貯蓄」は全国で28.8%、岡山は24%と比べると4.8㌽高い結果が出た。日ごろ堅実であるという県民性に反して、特別定額給付金の利用用途としては、岡山のほうが全国に比べて、日常の消費や支払いに回して、貯蓄へ回す人の割合は若干少ないようである。

 特別定額給付金の使い道としては、「普段の食費、水道・光熱費、家賃、ローン、医療費など」など日常での利用が、岡山(40.0%)、全国(39.7%)と、ともに約4割になっている。一方、「高額なものやサービス」は岡山(18.4%)、全国(12.8%)で岡山のほうが全国に比べて、5.6㌽高く出ている。

 「自粛要請により休業していたり、売り上げが減ったりした店などで使う」岡山(6.0%)、全国(8.7%)、「地域の特産品や農産物・海産物を買って、地域貢献する」岡山(4.4%)、全国(7.4%)、などの項目は、いずれも全国のほうがわずかに高い。応援消費、地域貢献については、岡山はわずかではあるが、全国と比べると劣る感がある。

本誌:2020年8月24日号 13ページ

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