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連載記事岡山消費者動向分析

特別定額給付金

 上杉鷹山の改革の柱は農業改革であった。農耕を振興するために「籍田の礼」という行事を始めた。中国で天子が直接に田を耕し稲を植える行事に倣ったもので、今日皇居で行われる天皇の「御田植」の行事として残っている。鷹山は農民が自然災害で苦しむのを見て、備籾蔵の設置をした。これは自然災害があり、米が収穫できなくなるとこの蔵に貯蔵されている米を農民に与えるためであった。山田方谷も同じような囲米制を取っている。

 今日のコロナ拡散の危機の中で、一番大切なことは住民の命を守ることである。ワクチンや治療薬が見つかったら、その後で経済を復興すればよいのである。それまでは全員で命を守ることを第一に考えるべきである。昔父と飢饉の時の備蓄米の話をしたことがある。恐らく先祖から言われたのであろう「間違っても来年の種籾まで食べてはいけない」と言っていた。今回はコロナ危機対策の「特別定額給付金」についてである。

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本誌:2020年8月24日号 13ページ

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