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連載記事マネーの道しるべ 58

愛か、金か

  • 森康彰氏

 愛とお金どちらが大切か。随分な質問ですが、本来の意味や価値を分かっていない質問のように思います。ただ、お酒の席などでときどき話題に上がったりするので、今回は詳しく話したいと思います。

 愛とお金どちらが大切ですかという質問の後に、水と電気どちらが大切ですかと質問します。前の質問が十人十色なのに対して、あとの質問は一様に「水が大切」と答えます。この2つは全く同質の質問だと思っています。愛も水も有史以前どころか、人類の誕生以前からこの地球上に存在していて、全ての生き物に必要不可欠なものです。しかし、お金も電気も誕生はここ最近のことで、人間にとって便利なツールですし、日本では社会生活を送る上では必要不可欠のものですが、地球上にはまだまだ電気もお金も無い地域もあります。

 お酒を飲んだ席での遊びだよと誤魔化すことなかれ。人間は自分の言葉に人生を引っ張られます。遊びでも「愛よりもお金が大切」と口にしてしまうと愛をないがしろにし、お金を大切にする生活スタイルになってしまうのです。お金を求め、愛をおろそかにする人生は貧しいものとなるでしょう。

 こういう本質を見失った質問が未解決の選択問題のように語られるほど社会は混迷しているのでしょう。新時代を迎え、天皇陛下は国連の「水と衛生に関する諮問会議」の名誉総裁を務められるなど人類と水の問題について取り組まれてきました。私たちもより本質的な問題と向かい合う良い機会ではないでしょうか。およそ30年後には全世界の人口は約100億人にも達すると言われています。その中で生命維持の根幹である水とどのように関わっていくかということは重要課題でしょう。

 今年最後のコラムは以上です。マネーの道しるべと題しながら、寄り道の多い連載でしたが、来年こそはお金に関する話題を中心に続けていこうと思います。来年もよろしくお願いします。

●森康彰●2年間、保険代理店に勤めた後、2008年に保険コンサル会社㈲e.K.コンサルタントを設立。2014年に東京支社を設けるなど、首都圏へも業務を拡大中。 敬愛する人物は、稲森和夫、立川談志。

本誌:2019年12月9・16日号 18ページ

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