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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

庭に出没するマムシ

 今年はマムシの当たり年なのか、偶然なのかよく分かりませんが、秋口になって2度立て続けにマムシに出くわしました。1匹目は家の自転車置き場付近、2匹目は菜園の大きなスモモの木の根元にいました。

 初夏から真夏にかけて荒れ放題の庭はアマガエルやツチガエルの子どもであふれかえり、毎朝幼い彼らの姿をヤツデの葉っぱの上や井戸端で見るのが大好き。ところがお盆を過ぎたころからカエルの数がめっきり減っていきます。春、カエルと同じころ孵化したアオダイショウの子どもがアマガエルを餌にして同じ場所で大きくなるからです。

 この食物連鎖は見ていてあまり気持ちいいものではありません。しかしヘビがカエルを捕食することによってカエルの個体数は適正な数にコントロールされ、カエル同士が餌不足によって共食いしあうことからまぬかれています。アマガエルの共食いは見たことがありませんが、ツチガエルはしばしば図体の大きいやつが小さいのを丸呑みしています。

 思うに、人間はほかの人間を捕まえて食ったりはしないけれど、社会、経済的に優位にある階層が弱者を食い物にしている構図はすべての生物と同じこと、生きることは厳しい。

 さて、そんな庭に今年は人間にとって非常に危険なマムシが参入し、私ものんきなことを言っておれません。昨日、菜園の手入れをしていたら数年前に近所の空き家に引っ越してきた人から声を掛けられました。「この辺はマムシが多いんですか?この夏3匹も捕まえました」と恐怖の体験を語ってくれました。2匹は玄関入り口付近でとぐろを巻いていたそうで、もう1匹はカメを飼育しているビニールプールに入っていたそうです。

 大型毒蛇のハブがいる琉球地方を除いて日本中どこにでもいるマムシ。彼らは山奥にひっそり住んでいるのではなく、人家のすぐ近くに生息しているのがとてもやっかい。夜中に自転車で帰ってきて暗闇の中で足首をやられることは十分ありえます。また猫や犬がマムシに咬まれることもまれではないようです。

 対策は家の周囲のがらくたを片づけ、すっきりさせておくことだとよく分かっています。しかし、すでにマムシが住み着いているかもしれないガラクタの山をおっかなびっくり片づけるのは、心臓に悪いです。

本誌:2018年10月8日号 16ページ

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