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連載記事マネーの道しるべ 43

岡山県に必要なメディアとは

  • 森康彰氏

 前回オールドメディアに対する問題を提起しました。もちろん、その存在価値を否定するものではありません。しかし、岡山独自の新しいメディアが必要ではないかとも感じています。SNSやスマートフォンが普及している現在、多くの人が動画やテキストを政財界に向けて発信できます。岡山でも、真備の水災や総社のアルミ工場爆発をいち早く伝えたのはSNSでした。何か事件が起きた時、SNS上ではテレビなどの既存メディアから事件を撮影した個人に対して映像使用許可を求める書き込みが当たり前のように見られるようになりました。既存メディアは、SNSから情報収集し精査することが苦手な人に対して補足できる面は良い部分だと思います。ただ、報道番組の時間や紙面は限られているため、取り上げることができないニュースも多くあります。経営上の問題から視聴率を重視するあまり、何か政局に波風が立った時に、芸能人の不倫問題などを取り上げようものなら政府の陰謀論を語る冗談みたいな話がまじめに語られたりもします。これは、現在の情報量に対して既存のメディアの容量が全く足りていないことの現れだと感じます。

 ただ、SNSにも問題点はあります。トランプ大統領がフェイクニュースを声高に弾劾するなど間違った情報も多く流れていて、その真偽を図るのが難しいという点です。既存のメディアでも、その問題は根深いものがあります。最近では、福島第一原発のトリチウム水や築地移転の汚染水の問題など既存のメディアによって誤った世論が形成されています。SNSの問題は信用できる編集者が不在であり、既存のメディアは既得権にまみれてしまって報道指針が失われてしまっていることです。どちらも資本主義経済に汚染されているとも言えます。SNS上のフェイクニュースも既存のメディアも閲覧者、視聴者、購読者数が記事を書く上での大きな基準となっているからでしょう。

 現在、SNS上にはインフルエンサーと呼ばれる動画投稿サイトに投稿する人やツイッターに文字を、インスタグラムに画像を投稿することで平均所得以上の収入を上げている人が増えてきました。インフラが整ったため、動画を製作し投稿するコストが限りなくゼロに近づいたからです。地元岡山でも、新しいメディアが誕生する土壌は整っていると思います。

●森康彰●2年間、保険代理店に勤めた後、2008年に保険コンサル会社㈲e.K.コンサルタントを設立。2014年に東京支社を設けるなど、首都圏へも業務を拡大中。 敬愛する人物は、稲森和夫、立川談志。

本誌:2018年秋季特別号 18ページ

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