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連載記事河村まどか マナー講座

来客を部屋に招くマナー

 貴方様へお知らせです。さて、大変です。貴方様の会社のお部屋に来客がご訪問なさるまでに、貴方様の会社では、どのような対応が、日常茶飯事なのか、本日は誌面を通して貴方様へお伝えいたします。

 「またまた、うちの会社のことを原稿のネタにしてしまったんだな」とお思いでいらっしゃるか、そんな失礼な対応の会社があるなんて信じられない、とんでもない会社に出入りをしているアナタこそ!恥ずかしいのでは?とお思いなるのか、貴方様のご意見に大変興味がございます。

 貴方様と午前10時にお約束をしております、私が貴方様の会社を訪問させて頂く時の出来事として、お目通し下さい。※日本古来の風習や伝統についても、大変奥深くていらっしゃる貴方様とのお約束は、「10時と15時と16時が空いているよ。選んで良いよ」と、おっしゃって頂けたならば、皆さま、まずは午前中を選択なさることでしょう。ご挨拶は午前中にお伺いするのがマナーの一つです。そのマナーについて心得のある貴方様は、午前中を選択した私に、「県外から来る日なんでしょ?前の日の宿泊費もばかにならないので15時で良いよ」と、おっしゃって下さいました。

 また、ある時は、秘書のお方を通して、午前中の時間を選択した時は、「冬の朝は道が凍っているし、余裕をもって早めに遠くから出発するアナタには危険な時間だ。お昼からに、アポイントを取りかえなさい」と、おっしゃったこともありますね。

 マナーの心得がなければ、午前中にさっさと用事を済ませたいのかなとお思いになるお方もいらっしゃることでしょうに、それほどにも、細やかなマナーの心得のある、貴方様の会社の玄関先からの出来事を再現してみます。

 私:「10時にA様とお約束をしております。河村でございます。大変お世話になっております」

 社員B氏:「”(-“”-)”」。玄関先にお越しになったB氏が、「何か用事?」と言わんばかりのお顔で、わたくしの顔を覗き込まれましたので、ご挨拶の言葉をかけさせて頂きましたが、B氏は、社長からは聞いてないなあ?知らないなあと言わんばかりのお顔で初対面のわたくしの顔を、覗き込んでいらっしゃいます。

 私:「A様を、お願いできますでしょうか?」との、私の再告知の言葉に、はっとしたご様子で、

 社員B氏:「あっ、ハイ、ハイ」。B氏は、社長室のある方向に歩き始めていらっしゃいます。

 私:???このままB氏の後ろをついて歩くべきかしら?それとも、B氏がもう一度お戻りになるまで、この位置(玄関口)に立ったままの方が良いのかしら?B氏の指示なく、勝手に社内に立ち入ることはできないので、私は、B氏の気持ちがもしかすると、そのまま自動的に私が後ろをついて来るとお思いになっていたかもしれませんが、玄関口に立ったまま、待機することに致しました。

 しばらくしてB氏が、お戻りになりました。

 B氏:「社長は、コレです」。コレとは、電話をしているジェスチャーをなさいましたので、電話中でいらっしゃるとの意味のようです。

 B氏:「まあ、上がって下さい。どうぞ。どうぞ」。どうぞどうぞと、二度リピートなさり、頭をペコペコ動かして下さったB氏は、わたくしを、決して無碍に扱っていらっしゃるわけではないと理解致しました。

 B氏:椅子が沢山並んでいる、美しいお部屋にお通し下さいました。

 私:少し、意地悪心のある私はB氏に尋ねてみました。「皆さま、通常は、どの辺りにお座りになりますか?A様はどちらにお座りになりますか?」

 B氏:「この辺りですかねえ?」と、B氏は、何も気になさっていない表情でいらっしゃらなくなりました。 

 貴方様が、お部屋にお入りになった時に、ぽつんと突っ立っている私をご覧になると、貴方様は、大変申し訳なさそうにお思いになることでしょう。私は、B氏の指示はありませんでしたが、一番下座の椅子に座らせて頂くことに致しました。

 その直後、女性の社員さんが、お茶をお持ち下さいました。上座からお出しになって下さる都合もあり、テーブルに置き辛いご様子の女性社員さんでしたので、私は、椅子から立ち上がり、椅子も位置も移動し、女性社員さんが、テーブルにお茶をお出しになりやすいように致しました。まさか、貴方様は想像なさっていない、お茶の出し方と思います。貴方様がお部屋に登場なさる時には、いつも、全てが整った状態ですので。

 ※初対面の来客に対しても、会社の一員としてのご挨拶の言葉を徹底しておきましょう。

 ※来客が上座に座ることが出来るよう、配慮いたしましょう。

 ※社員の方々の通常の態度が、下請け業者様に対する傲慢な態度を許されている印象が否めないことが、他の来客にも目に浮かぶ環境であるならば、貴方様のお心に反しており、悲しく感じます。

 ※通常から、お越しになる来客よりも、貴方様の社員さんの方が、立場が上である。とおっしゃらんばかりの、お茶の出し方ならば、出して下さらなくとも結構と思うのは、私だけでしょうか?

 ※そのような、傲慢な態度の社員さんは、貴方様の前では、とっても良い子ちゃんなのです。そして、何度も貴方様を訪問しておりますと、貴方様と近い人物だと判断し、傲慢な態度の社員さんは、人が変わったように良い子ちゃんの態度を、私にもとって下さるようになるのです。

 私自身、どなた様に対しても、対等に礼儀正しい接遇マナー(態度)を、心がけたいものです。玄関先での対応、応接間にお通しする時のマナーなど、最初に印象に決めてになるマナーに関して、受付の女性のみでなく、社内の皆さま全員の共通認識になさることを、切にお奨めいたします。

 複数の企業様でよくある出来事です。クレーム対応に関するマナー研修の前に、最低限の接遇マナーを身に付けましょう。クレームになる態度をなさっているのでクレームが来るのです。対応策の前に、まずは思いやりのある行動を見直してみてはいかがでしょうか?

本誌:2018年6月18日号 19ページ

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