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連載記事岡山消費者動向分析

クールビズ

 環境省は当時の小池百合子大臣の指導の下、2005年から「クールビズ」を推奨している。環境省のホームページによれば、「環境省は、平成17年から地球温暖化対策のため、冷房時の室温を28℃で快適に過ごせる軽装や取組を促すライフスタイル「COOLBIZ(クールビズ)」を推進しています。」ということであり、夏を快適に過ごすことより地球温暖化対策のためと定義されている。

 筆者がアメリカで勤務していた1995年のニューヨークでも多くの男性はノーネクタイであった。丁度ウインドウズ95が発売されインターネットが世界中を席巻していた時代である。本格的なIT時代を迎え多くのITベンチャーも生まれていた。1994年にはアマゾン、1995年にはヤフー、1998年にはグーグルが誕生している。このような中でスーツにネクタイは時代に合わないと考えられ、ジーンズにTシャツのような服装がポピュラーになった。正に、これが本当の理由であり、地球温暖化というのは後で取ってつけた理由に過ぎない。形式を重んじる日本では地球温暖化という大義名分が必要だったのであろう。

 クールビズの印象について、岡山では「清潔だと思う」が45.1%で最も多い。一方全国では「カッコいいと思う」が25%でトップである。岡山の人の「クールビズ」の捉え方は、汗まみれではなく、適度に涼しいスタイルが清潔なイメージとして捉えられている。皮肉な見方をすれば環境省の指導に沿っているとも言える。

 また、クールビズの定番は「ノーネクタイ」「ノージャケット」「半袖シャツ」と岡山と全国で大きな違いはない。岡山の特徴は小差ではあるが、「ジーンズ」のポイントが4.4%と全国に比べて高いのが岡山らしいと言える。「ジーンズ」に「半袖シャツ」という岡山独自のスタイルを生み出して欲しい。

 家庭でクールビズを実施しているのは岡山では38.3%、全国では74.1%である。全国調査の母集団は環境意識が若干高いと考えられるが、家庭でのクールビズの実施には岡山と全国では大きな開きがある。

 家庭でクールビズを実施していない理由として、岡山では「室温28度では暑すぎる」「何をしていいか分からない」「快適さが失われる」の順に挙げている。クールビズを「家庭で実施するものだと知らなかった」も18.7%と全国と比べて10ポイント以上差がある。環境意識についても岡山はかなり遅れていると言わざるを得ない。

 環境省の「クールビズの推進」の理由である地球温暖化については、岡山では「非常に関心がある」「ある程度関心がある」が全体の64.5%。全国では82%である。全国調査の母集団は環境意識が若干高いと思われるが、それでも、岡山と全国では地球温暖化問題への関心度に開きがある。岡山は恵まれた風土のためか地球温暖化についての関心が低いが、しかし、岡山こそ日本の温暖化対策の先進地域となってほしいものである。

本誌:2018年6月18日号 11ページ

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