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連載記事イマドキ大学生が社長に聞きたいコト!

安永教育学院 ファーストペンギン目指す

  • (左から)片岡優季さん 伊丹裕子さん 野山貴弘さん 猪原大暉さん

 大学生が地元企業の社長にインタビューする「イマドキ大学生が社長に聞きたいコト!」の第5回は、就実大学経営学部4年の4人が、安永教育学院㈱(倉敷市)の安永吉光社長(自学道場ヘッドコーチ)を取材しました。「自分で考える」教育メソッドを確立し、新時代の学習塾を目指す安永社長の考えは、学生たちにどのように届いたのでしょうか。

 自学道場がモットーとしていることは「自分で学習する」ということだ。このような考えに至った経緯は、安永社長が医学部専門予備校時代の生徒指導で、難関と言われる医学部に合格するかどうかの一番のポイントは、「自主性」と「明確な目的意識」であると実感したことがある。そうであるならば、「小・中学生のうちから、自主性と目的意識を養う塾をつくりたい」と思い、自学道場が完成した。

 この塾のもう一つの特徴として、子供だけでなく、親も教育の対象に位置付けていることがある。子育てにおいて親の影響は大きく、「変化の激しい今の時代には親も学び続けなければならない」と考えている。そのため月1回食事会に外部から講師を招き、様々な生き方があり、今の子供たちは自分たちと考え方や価値観が違うことを理解してもらうよう努めている。

 安永社長は、「子供が自ら考えることで、柔軟な思考力が身につく」と話す。自学道場では、一部の仕事しか学べない職場体験ではなく、PDCAサイクルを繰り返し行う企業体験をすることでその子に合う職業を自己分析できるよう努めている。成績を上げることが最終目標ではなく、社会に出て必要となる能力を身につけることを目指す塾は今後さらに必要だと考える。なぜなら、試行錯誤していく力を身につけ、広い視野で物事を捉えることが未来のリーダーとして重要な役割となるからである。

 岡山は良くも悪くも穏やかで受け身であるとの印象を持っているそうだが、その分、真のリーダーが育ちにくい土壌があるのかもしれない。一部の経営者だけではなく、リーダーとしての自覚を兼ね備えた人材を数多く育てていけば岡山の未来は明るくなるはずだと感じた。

 また、今の大学生は昔に比べて勉強をよくしているという印象を持っているそうだが、真面目すぎる一面もあり、「一回で正解を見つけようとしすぎる点が問題」と言う。「正解」は必ずしも一つではなく、答えを考えるプロセスこそが人間の成長につながる。

 言われてみれば、大学生である私は、とにかく答えを早く出すことにばかりとらわれている気がする。その結果、考察力が十分身についていないのかもしれない。現在はインターネットで検索すれば、すぐに答えを見つけることができる便利な時代だが、裏を返せば考察力の低下にもつながっている面もあるだろう。答えをすぐに見つけようとするのではなく、自分自身で何度も考察して、正解を導き出す過程を重視するよう心掛けていきたい。

 プロフィル やすなが・よしみつ 東京都出身。大学卒業後、都立高校のティーチングアシスタントなどに着任、その後、関東の大手学習塾「市進学院」にて文系講師として活躍。2011年に岡山へ移住し、医学部専門予備校の校舎責任者を務める。15年に独立し、倉敷市に学習塾「自学道場」を開校。37歳。

 学生のコメント 中国学園大学で開催されたおかやまローカルアソシエイツで安永社長のプレゼンを聞き、「自分で学ぶ」ことに重点を置き、小学生に本格的な店舗経営を模擬体験させるような塾に、「もし自分が通っていたらどうだっただろうか」と興味を持ったのが、インタビューしてみたいと思うきっかけだった。

 塾を訪ねると小学生が大学生と同じようなことを学んでいた。自分で考え、進んで何かに取り組むことの大切さは頭では分かっていても「恥ずかしい」「失敗したらどうしよう」となかなかできないが、リスクを恐れず「ファーストペンギンを目指せ」という安永社長の言葉に「小学生に負けるわけにはいかないな」と感じた。




本誌:2018年4月2日号 7ページ

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