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連載記事人材育成のタネ 21

人事考課制度の重要性と意味

  • 竹本幸史氏

 企業から「人事考課制度制作」「人事考課者トレーニング」依頼を受けることが増えてきました。考課とは「現状の課題を上司が一緒に考え、部下本人の力量アップを支援すること」です。つまり人事考課制度とは「考課を行う人事制度」であり、人事考課制度の役割は、「組織の目標を達成できるような人材を育成すること 」です。また、賃金を決定する上でも重要です。また、社員のモチベーション維持、モラルの向上も大切になります。今回は、人事考課制度を作っていく上で押さえておきたいポイントを紹介しておきます。

 まずは「人事考課の目的」を明確にすることです。目的がはっきりとしていなければ、返って逆効果になる場合があります。私が考える目的は、「成長を支援し、社員のモチベーション維持、向上を図る」ことです。多くの会社が社員のモチベーションをいかに上げ、会社を成長させていくかに悩んでいます。考課者(管理職)は、面談を通して、いかにモチベーションを上げられるかが求められます。モチベーションを引き上げるのに、最も重要なのが「目標管理」です。目標管理は、社員一人ひとりが職務目標を明確に掲げて遂行することです。実施にあたっては経営者や上司が部下に対して組織の年間目標と課題を説明し、部下は半年、1年間の目標を定量的・定性的両面から、できるだけ具体的に計画を立てます。その結果、毎日漠然と仕事に向かうのではなく、ある程度目標を持って仕事に臨める効果が期待できます。

 目標管理における上司の役割は、部下が自己統制するために役立つ目標設定をサポートすることです。決して、上司が部下の目標をノルマとして締め付けることではありません。目標管理の一環として、目標管理面談があります。その主役は「目標」という事柄ではなく、「部下」という人です。面談では「目標」を主語にして話さず「部下」を主語にした会話にしましょう。もちろん目標は大事ですので、話の中心になるのは当然です。ただ、直接目標に焦点を当てず、「今期の目標について、○○さんはどう思うのか」などの質問で、部下自身が目標に焦点を当て、目標を設定するよう支援していくのです。時には、上司の目標に対する考えを伝える必要もあると思います。そのときは、自分の考えを伝えた上で、「○○君はどう思うか」と部下が自らの考えを明確にできるように質問してみましょう。

●竹本幸史● 元㈱リクルート岡山支社長。現在は人材育成を主としたコンサルティング業務の㈱SWITCH WORKSを立ち上げ奔走中。くらしき作陽大の非常勤講師も務める。またリーダー養成スクール「法人会員制・定額制ビジネススクール」を開講中。

本誌:2015年9.7号 12ページ

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