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ブランド調査2

 ブランド調査について述べるとするとブランド価値がどのくらいあるのか知りたいと思うのは当然であろう。商品のブランド価値の議論に入る前に大学のブランドについて述べてみたい。

 世界中の大学を一律の基準で評価するというのは何とも乱暴な話だと思っていたが、グローバル化の今日当たり前のこととして受け入れられつつある。大学の論文などは全て英語のものしか評価されないので、かなりのバイアスがあることも事実であるが、しかし、絶対値として見なくても少なくとも傾向値として見れば妥当性はある。問題は日本の大学がどんどん世界の中で評価を落としていることである。日本の中でのランキングは変わらないので、要は知らない内にグローバル競争に敗れているというのが現状である。

 大学の世界ランキングで一番定評があるのが、ザ・タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)である。イギリスの新聞ザ・タイムズが毎年発表しているランキングである。評価項目は5項目あり、①教育(30%)、②国際性(5%)、③産学連携(2.5%)、④研究(30%)、⑤論文引用(32.5%)の5つである。

 このTHEの指標によると2014-2015年のランキングは、1位=カリフォルニア工科大学(米国)(前年1位)、2位=ハーバード大学(米国)(前年2位)、3位=オックスフォード大学(英国)(前年2位)、4位=スタンフォード大学(米国)(前年4位)、5位=ケンブリッジ大学(英国)(前年7位)、6位=マサチューセッツ工科大学(米国)(前年5位)、7位=プリンストン大学(米国)(前年6位)、8位=カリフォルニア大学バークレー校(米国)(前年8位)、9位=インペリアル・カレッジ・ロンドン(英国)(前年10位)、9位=イェール大学(米国)(前年11位)―となる。

 日本の大学は、23位=東京大学(前年23位)、59位=京都大学(前年52位)、141位=東京工業大学(前年125位)、157位 大阪大学(前年144位)、165位=東北大学(前年150位)、226-250位=名古屋大学(前年201-225位)、226-250位=首都大学東京(前年201-225位)、276-300位=東京医科歯科大学(前年276-300位)、301-350位=筑波大学(前年301-350位)、351-400位=北海道大学(前年301-350位)、351-400位=九州大学(前年351-350位)、351-400位=早稲田大学(前年ランク外)

 東大が前年の順位を維持し、早稲田大学が順位を上げている以外全ての大学が世界ランキングを落としている。THEは2015年6月10日に2015年度のアジアの大学ランキングを発表している。それによればアジアのトップ10の大学は下記のとおりである。(カッコ内は評価スコア)

 1位=東京大学(76.4)、2位=シンガポール国立大学(72.4)、3位=香港大学(65.3)、4位=ソウル大学(65.2)、5位=北京大学(65.0)、6位=中国・清華大学(63.5)、7位=京都大学(63.2)、8位=韓国科学技術院(62.9)、9位=香港科技大学(62.5)、10 位=韓国・浦項工科大学校(61.7)

 10位以下の日本の大学は、13位=東京工業大学(50.8)、15位=大阪大学(49.0)、16位=東北大学(48.5)、27位=首都大学東京(41.6)、29位=名古屋大学(41.5)、39位=東京医科歯科大学(37.7)、42位=筑波大学(35.2)、48位=北海道大学(33.4)、50位=九州大学(33.0)、63位=順天堂大学(29.8)、64位=早稲田大学(29.4)、71位=大阪市立大学(28.1)、72位=慶応大学(28.0)、74位=広島大学(27.9)、88位=神戸大学(25.6)、94位=岡山大学(24.5)、96位=金沢大学(24.1)、98位=千葉大学(23.9)―である。

 東京大学は首位を維持しているが、それ以外の大学は京都大学(7位→9位)、東京工業大学(13位→15位)、大阪大学(15位→18位)と揃って順位を落としている。100位以内の日本の大学数は、昨年の20大学から19大学となった。一方、中国は前回より3大学増の21大学が100位以内にランクインし、日本はアジアの首位の座を明け渡す結果となった。因みに韓国は13大学で3位、台湾が11大学で4位である。GDPで中国に世界2位の地位を明け渡し、大学のランキングでも中国に続く2位となってしまった。20年、30年後の日本が心配になるのは筆者だけであろうか。

本誌:2015年7.6号 23ページ

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