WEB VISION OKAYAMA

連載記事

シニア割引

 年を取ることの数少ない楽しみのひとつにいろいろなシニア割引があります。還暦になって映画をいつでも1000円で見られるのは映画好きの私には朗報でした。

 しかし、皮肉なことに映画全盛期に青春時代を過ごした私にとって昨今の映画はもうひとつお金を出してまで見に行きたい気分になれません。

 何かおいしいシニア割引はないかと思っていたら、全日空が4月から65歳以上の人は国内全路線で当日空席がある場合、一律9000円で利用できる「シニア空割」を始めるという記事が新聞に載っていました。

 65歳までにはまだ4年もあるのですぐには利用できないものの確かに安い。こうなると長年強気な運賃を崩さなかった新幹線も、空に対抗して大幅な割引を打ち出すのではないかと期待します。

 ちなみにJRのシニア向け会員制割引制度に「ジパング倶楽部」というのがありますが、昔から疑問に感じているのは男女で入会資格年齢が異なること。長生きで元気いっぱいの女性は60歳から入会できるのに、統計上女性より10年も早く死ぬ男の入会は65歳からというのは納得がいきません。平均寿命のことは別にしても、今どき男女で差別を設けていることがなぜ社会問題化しないのか不思議です。

 さて、再び全日空の割引の話ですが、9000円で驚いていてはいけません。国際線の割引はすごいことになっています。大手旅行代理店のホームページを見るとアメリカまで往復でたったの2万数千円などというのがあります。すぐにもアメリカまで飛びたいと思った時、現実に戻されました。

 両親の介護と猫12匹。家を空ける限度は4日が精いっぱいです。この際、パリやニューヨークはあきらめてどこまで走っても1000円の高速道路を夜通し走ってみるのも悪くない。車の中の野宿もまた楽しです。体はシニアでも心はジュニアでいきたいと思います。

本誌:2009年3.23号 12ページ

PAGETOP