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春蘭展

 3月初旬、岡山市撫川のRSKバラ園まで「春蘭展」を見に出掛けました。春蘭とは、愛好家が野生のジジババから優れた形質を持ったものを選別・改良したもので、日本産と中国産に大別されているようです。

 豪華絢爛な洋ランに比べると、地味で自己主張がなく清楚で上品!一目でその魅力に取り憑かれてしまいました。受賞作品を一通り見た後、即売コーナーで「台湾白花」という鉢をひとつ求めました。

 「あんた、いいものを選ぶなあ」とおだてられたついでに役員らしき大御所氏に春蘭の育て方を尋ねました。蘭を育てることに人生の意味を感じられそうだし、役員諸氏の優雅なたたずまいにあやかって私も心静かに老年を過ごしたい!

 「蘭は気難しい、水やり10年」-というような答えが返ってくるのかと思ったら全然違いました。

 「兄ちゃん、これから始めるんなら高うても素性のはっきりしたものを買わにゃあおえんで。せーで、株を増えーたら、こがん展覧会や交換会で売りに出されえ。そういう楽しみが無けりゃあ蘭は育てられんよ」。

 なるほど、蘭展の役員諸氏の平均年齢は80歳ぐらいなのに、皆さん目が“爛々”と輝いておられる。最終日、にわか蘭愛好家になった私は専用の土や鉢を買いにまた会場をのぞいてみました。

 「あんたなんぼう売れた?」「全部で12万円ぐれー」。いやいや一株何十万円、何百万円するものもある東洋蘭の世界、今回の展覧会での小遣い稼ぎなどはお遊びみたいなものだったのでしょう。

 玄関に飾った風雅な「台湾白花」。一瞬油断した隙に愛猫が大切な葉っぱをかじってしまいました。そういえばキャットグラスそっくり。

本誌:2008年3.24号 14ページ

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