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連載記事

子猫殺し

 直木賞作家・坂東眞砂子さんが日経新聞に載せたエッセイ「子猫殺し」に対する非難の大合唱が一段落した今、新聞や雑誌には改めてペットの生と死、避妊の是非などについて、真正面から考察する記事が散見されます。

 一昔前まで、犬や猫が赤ちゃんを産むたびに山や川に捨てに行くのは子どもの仕事でした。私も小学生のころ、目のあかない子犬数匹を川に流したことがあります。

 しかし、平気でそんなことをしたわけではなく、親に命ぜられてのことでしたが、その時の残酷な光景はトラウマとなっていまだに脳裏に焼き付いています。

 それから50年たち、今やペットの避妊(坂東さんの言葉を借りると”子種を殺す”)は責任ある飼い主にとって常識となりました。でも悲しい捨て猫や捨て犬がなくなったかというとそうでもなく、そのおかげ(?)でかわいいミーシャやムサシが我が家にやって来ました。

 ペット問題が起きるたびに思い出す話があります。数年前の夕方カーラジオをNHKに合わせていたら、ペット愛好家の男性が語っていました。

 その人が言うには、ペットが赤ちゃんを産んだからといって保健所に持ち込むような人にペットを飼う資格はない、もし産まれた赤ちゃんがいらないのなら、犬の子でも猫の子でも食べてあげなさい。そうすればその子たちも救われます、と。

 それができないのなら最初からペットなど飼うなということでしょう。重たい話です。ちなみにうちのミーシャ(♀)とムサシ(♂)は手術などしていません。獣医師ナカムラ先生秘伝の技で発情するたびに何とか無事乗り切っています。その話はいずれまた。

本誌:2006年9.18号 14ページ

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