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若貴確執

 二子山親方の早過ぎる死によって、かつて日本一の兄弟と言われた若貴の間に前代未聞の確執と憎悪があったことが明らかになりました。

 横綱時代の貴乃花は勝っても負けてもインタビューではいつもブスッと一言二言答えるだけだったのに、親方の葬儀以後、連日テレビでしゃべりまくる貴には驚かされます。

 この場外乱闘騒ぎはどちらに軍配が上がるのか、まだまだ予断は許さない状況ですが、私はこの際、兄弟で徹底的にバトルを繰り広げる方が、世間が求めているような大人しい解決よりいいと思います。

 兄弟には兄弟にしか分からない思いがあって、それは取っ組み合いの喧嘩を通じてしか理解しあえないのではないでしょうか。兄には実力で上をいった弟に対する劣等感があるし、長男としての意地もあるでしょう。一方、弟には部屋を継承した責任感、重圧感があるのに兄はそのことを分かってくれていないといういらだちがある。

 それにしても貴乃花にあんなに人を説得できるだけの弁論能力が隠されていたとは驚きです。挑発的な質問やしゃべり過ぎを批判する諫めの言葉にも、興奮したりムキになることもなく淡々と自分の意見と主張を述べています。

 私には貴乃花の将来が見えてきました。あの体力とタフなネゴーシエータ能力を見ていると角界引退後はぜひ政界に入って、きれいごとでは何ひとつ片がつかない国際紛争の解決に力を発揮してくれたらと思います。

 ところでこの兄弟試合の進行具合は?今のところ独り相撲になっているのが残念。

本誌:2005年6.21号 18ページ

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