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連載記事

機内誌

 親の介護をしていていつもながら思うのはのんびり旅行ができないこと。それでも瞬間空間移動の欲望が勝つと一泊二日の強行軍をしてしまいます。

 今回は20年ぶりに沖縄まで飛んでみました。2時間弱の飛行時間は短すぎず長すぎずで快適そのもの。退屈しのぎに読む機内誌はなかなか充実していて面白い。とりわけ愛読しているのはエッセーと通販記事です。

 機内誌のエッセーのテーマは旅、歴史、食材、祭り、人とのふれあい・出会い、伝統医療など決まって明るく前向き、そこに少しばかりの塩胡椒が利いていて、まちがっても政治的な話題、事故を連想させたり、暗く悲観的な気分にさせるような話に出くわす危険はありません。

 ちなみに私はこうしたエッセーを少し違う読み方をしています。文字数、テーマの切り口、「ですます」調か「である」調か、起承転結はどうなっているのか、などなど。こうした分析は自分が何か書く時とても役に立つからです。

 通販はと言えば思わぬ掘り出し物があります。海外旅行向きに工夫を凝らしたカバンや財布などはもちろんですが、ときには「CDプレーヤー内蔵真空管アンプ&竹スピーカー」などというレア・アイテムも。

 真空管アンプが98,000円で買えるなんてちょっとためらわれるのですが、ある日オーディオ専門誌を読んでいたらこのアンプは日本製で音質が良く長時間聞いていても疲れないなど、高い評価とともに機内誌の通販で売っていることが書かれていました。がぜん頭の中の「買ってもいいかな」リストに載りました。

 そうこうしているうちに那覇に到着。プールがあるホテルを予約していたのに、沖縄は今梅雨の最中。けれども亜熱帯の“モワー”っとした空気の中で、思い切り気分転換ができたショートトリップでした。

本誌:2005年6.1号 14ページ

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