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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

兵庫県知事選挙について思う

 今年の春から混乱が続いてきた斎藤兵庫県知事を巡る失職と再選劇はどんな大河ドラマより見応えがありました。元県民局長の告発から始まった一連の騒動は、出直し斎藤県政がスタートし、いったん情勢は沈静化したように見えたのもつかの間、今度は斎藤陣営の選挙戦を巡って、いっさいを我が社で取り仕切った、と自慢するPR会社の女性社長の出現で再び大炎上、しっちゃかめっちゃかの様相です。

 百条委員会の奥谷委員長と知事選に立候補して斎藤候補の援護射撃をしたNHK党の立花氏の場外乱闘も混乱に拍車を加えました。そしてもうひとつ大きく浮かび上がったのは、新聞・テレビというオールドメディアの衰退とSNSの支配力。SNSはもはや選挙運動の主戦場になりました。

 私は「騒動」とか「混乱」という言葉を使いつつも、今回の兵庫県知事戦は、戦後の日本の民主主義、とりわけ地方自治体の選挙のあり方において、やっと天下り長期居座り知事による支配から県民の意志が反映されそうな知事を選び出すことができる社会へと成熟してきた、という印象をもちました。

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本誌:2024年12月9日号 12ページ

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