牛窓在住の想田和弘監督が撮った映画「五香宮の猫」を岡山市丸の内の映画館シネマ・クレールで見ました。私が見た回では上映の前後に監督夫妻の舞台あいさつがあり、立ち見のお客も何人か出る盛況ぶりでした。牛窓の小さな社、五香宮の境内に住み着いた野良猫たちと彼らを見守る地域の人々との関わりが、四季が移ろう中、詩情豊かに描かれていました。桜、海、港、釣り人、猫たち、嵐、そしてまた満開の桜etc.

　野良猫といっても昔の野良猫と違って、現在では地域の人々や行政がお金を出して猫たちに避妊手術を施しています。子猫が生まれないようにするのと引き替えにそうした野良猫たちが寿命をまっとうするまで地域でお世話する、という考えです。映画ではまだ避妊手術が終わってない猫たちを捕獲するシーン、手術を終えてまだ麻酔からさめていない猫たちの帰還まで、やや残酷なシーンが描かれていますが、見ていると少しつらくなります。

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