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守るべきモノと変えてよいモノ

 日本三大奇祭の一つに数えられ、国の重要無形民俗文化財に指定される「西大寺会陽(はだか祭り)」がこのほど、岡山市東区の西大寺観音院で開催された。

 はだか衆による宝木(しんぎ)の争奪戦は4年ぶり。西大寺会陽奉賛会の大森實会長の「安全に実施できるか不安に押しつぶされそうになったが、500年の伝統を再び共有できたことに感激でいっぱい。ここから再始動と考え、つないでいきたい」というコメントは偽りのない心境だろうし、コロナ禍であってもあきらめることなく、無観客、宝木抽選など「開催できる方法」を関係者が考え、必死に維持してきたからこそ、コロナ前とほぼ同じ約9000人が参加して復活できたのではないか。

 同じく奇祭として知られる岩手・黒石寺の「蘇民祭」が、担い手の高齢化を理由に1000年以上の歴史に幕を下ろすことになった。

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本誌:2024年3月18日号 17ページ

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