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連載記事山田響子の魅力を引き出すコミュニケーション術

「べき」モード発令時の伝え方

 周囲を見渡すと、おおらかで細かいことにとらわれず受容する方と、細かいことも見落とさず精度の高さを追求する方と、タイプが分かれるのではないでしょうか。それは個性であり違いであり、どちらが良くてどちらかが間違っているというお話ではありません。人はだれでも「こうあるべき」という自分から見た世界の中で生きています。それを心理学的にはコアビリーフと呼びます。自分の核となる信念が生きてきた過程の中で形成され、それが自分フィルターとなってそのフィルター越しに世の中を見ているとも言えます。そのフィルターが前出のタイプに分かれるわけです。

 ただ、細かなところを見逃さないタイプの方には一つ注意が必要です。それは、周囲から人が離れていってしまうコミュニケーションになる可能性があるからです。細かいことを見落とさない、つまり「こうあるべき」が細部にわたり数も多いということにつながります。この「べき」が、正しい!という主張になった時、だからダメだ!という指摘につながりがちです。批判されることが心地いいという人はいませんね。たとえそれが正しいことであったとしても、批判されると耳を塞ぎ逃げ出したくなってしまいます。

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本誌:2022年5月23日号 15ページ

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