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連載記事小林裕彦弁護士の「ホンネの経営法務」

働き方改革についてのホンネ

働き方改革についてのホンネ

 前回は、企業を巡る法改正とそのリスクについてお話しました。その中で、最近の法改正の一つとして働き方改革関連法案を紹介しました。そこで、今回は、働き方改革についての私のホンネをお話します。

 働き方改革関連法案は平成30年6月に国会で成立しましたが、その前年の平成29年3月に政府は「働き方改革実行計画」を発表しています。この実行計画は、働く人の視点に立って、労働制度の抜本改革を行い、企業文化や風土も含めて変えることを基本的な考え方としています。少子高齢化問題、低い経済成長率、労働生産性などの企業、労働者を取り巻く厳しい状況の中で、日本経済の再生のための抜本的な改革を必要としたのだと考えられます。これは改革をしないと日本経済がもたないという政府の危惧感の表れだといえます。惜しむらくは、もう少し早く手が打てなかったのかということです。

 働き方改革の各論は、長時間労働を美徳とする風潮の是正・単線型キャリアパスの脱却・「非正規」という言葉の一掃ということになります。外国人技能実習生の受入れは別に議論されていますが、私はこの点も働き方改革の一端であると考えています。日本の労働が大きな転換点に入ったと評価できます。

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本誌:2019年4月8日号 19ページ

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