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連載記事なんでもQ&A[生命保険]

自社株承継リスク

 Q 当社の株式はほとんど社長が保有しています。社長も高齢になったため、万が一のことがあった時、自社株の承継が心配なのですが…。

 A 自社株(取引相場のない株式)の承継リスクは①換金性が低い、②高額な評価となることがある、③株主分散の可能性がある、の三つです。自社株は経営者の相続において「納税の問題」と「分割の問題」を生じさせる可能性があります。

 ■換金性が低い 上場株式と違い、自社株は売買市場がありません。むしろ自由に売買できたら簡単に買収される可能性があるため、定款で譲渡制限が設けられているのが通例です。また、譲渡先が限られ現金化が難しい財産と言えます。

 ■高額な評価となることがある 自社株の評価方法は「財産評価基本通達」に定められています。これによると、一株当たりの配当・利益・簿価純資産の高い会社の株式や、歴史が古く、会社の純資産が大きくなった会社の株式などは、評価額が高くなる傾向があります。

 ■株主分散の可能性がある 株主総会における普通決議には1/2以上、特別決議には2/3以上の賛成が必要です。後継者が安定した経営権を発揮するためには、相当の株式を保有させる必要があります。株式の保有が不十分な場合は、いつ経営権が覆されるかもしれません。

 ■相続時に問題が生じるリスクが! 自社株に関する相続対策をきちんと実施しておかないと、相続時に重大な問題が生じる場合があります。一つは相続税の納税の問題です。相続税の申告納税は、相続開始から10カ月以内に現金納付が原則です。自社株は現金化が困難な上、物納にも適さない財産です。次に分割の問題です。後継者が高額な自社株を承継した場合、他の兄弟に遺す財産が用意できないなどという事態になりかねません。

 ■どのような対策を講じれば良いか? それぞれの場合で異なりますが、一般的に次のような対策が検討されています。

 〇自社株の評価下げ 〇生前贈与の活用 〇役員退職金で相続税の納税に備える 〇相続した株式を金庫株として買取る 〇生命保険の活用―などです。

 一度、顧問税理士の方と検討されてはいかがでしょうか?

三井生命保険㈱
岡山支社長
冨谷拓真氏
岡山市北区幸町8-29 三井生命岡山ビル6階
TEL.086-232-2011

本誌:2018年7月16日号 29ページ

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