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連載記事スローライフ~午後4時の窓辺から~

キクイモ(菊芋)ブーム

 キクイモという耳慣れない食材がテレビの健康番組で繰り返し取り上げられた結果、最近ちょっとしたキクイモブームが起きています。血糖値や中性脂肪値の上昇を抑制する効果がほかのどの野菜より桁違いに大きいらしいというのは、高い中性脂肪値に長年苦しんでいる私にとっては朗報です。

 テレビで紹介された食材はキクイモに限らずすぐスーパーやデパートの商品棚から消えてしまいます。仕方なく通販サイトで見つけたかなり割高なものを購入して食べてみました。でんぷん質が少なくシャキッとした味わいで生のままでも意外においしい野菜であることに好感が持て、今ではほぼ毎日、サラダにしたり、みそ汁に入れて食べています。薬効主成分はイヌリンで食物繊維の一種ということです。

 通販で入手した2㎏のキクイモが残り少なくなったころ、供給が需要に追いついたのかデパートやスーパーでも再び見かけるようになりました。また一度は買って食べてみたもののもうひとつパッとしないと思った消費者も多かったのではないかと思います。私はその効果を確認する機会が今のところなく何とも言えませんが、単純に普段使いの野菜レパートリーに入れてもいいと思い、4月になって畑に20株ほど芋を植えてみました。4月中旬の現在、数㎝の新芽がいっせいに葉を広げています。栽培は至って簡単らしく秋にはかなりの量のキクイモが収穫できそうです。

 キクイモは英語ではエルサレム・アーティチョークと呼ばれていますが、これはいわゆるチョウセンアザミ(アーティチョーク)とは完全に別の野菜です。しかしどちらもキク科に属し、キク科は進化史の中ではもっとも進化、繁栄した植物で人間の役に立つ薬効栄養成分を持ったさまざまな種があります。(タンポポ、カモミール、除虫菊、レタス、ヒマワリ、キキョウ、アザミ……)

 20代のころイタリアで出会ったアーティチョークの不可思議な魅力のとりこになった私は種を買って帰り、家の畑で何年か栽培してみたものですが、イタリアで売られているような立派な食用花を得るのは難しいと思いました。その点雑草に近い繁殖力を秘めたキクイモは簡単に我が家の菜園に定着してくれるものと期待しています。

本誌:2018年4月23日号 17ページ

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