右上の奥歯を抜いたあとにインプラントの人工歯根を埋め込むための手術を明日に控えて深夜、緊張しています。通常インプラント治療は町の歯科クリニックで通院して行うものですが、今回大学病院で1泊の入院を伴う大がかりな治療を受けることになってしまったのは、新しい治療法の治験を引き受けたからです。

　治験の内容についてはぺらぺらあちこちでしゃべってはならないという約束になっているのでこれ以上詳しく記述することは控えますが、ともかく歯の治療といえども入院となると、申込書や誓約書、コロナに関するアンケート、緊急時の連絡先など山のような書類を病院に提出しなければなりません。

　こうした煩雑な書類にペンを走らせていると、つい数年前まで両親の介護や医療に関する書類を親が入院するたびに、また年度が変わるたびに病院や役所、介護施設や介護サービス業者の求めに応じてどれだけたくさんこなしてきたことか、と感慨にふけり思わずペンが止まります。

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