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連載記事杉山慎策の経営学考察
村田清風4
一旦は失脚した清風であったが、安政2年(1855年)に改革の旗頭として再起用されるが、彼はその年に亡くなった。その後は、清風の薫陶を受けた周布政之助が清風の基本方針に則り改革を担うことになる。清風が育てた周布派の改革はどのようなものであったのだろうか。
安政元年(1854年)の長州藩の石高から家臣への知行を差し引いた残りは12万1059石であり、天保11年(1840年)の同じ石高の残りである14万6161石から約2万5000石減少している。自然災害への対応や黒船来航による幕府から警備の増強への要請などで藩の財政は悪化の一途を辿っていた。周布はこのような中で緊縮財政を一層強化するが、結局負債に依存することとなる。周布は大阪の商人から新たに4555貫(7万6000両)の借金をすることとなる。周布は改革が進展しない責任を取って退陣せざるを得なくなった。
周布に代わり坪井九右衛門が主軸になって改革を進めることとなった。坪井は全国的に流行していた「産物取立」を推進した。「産物取立」とは塩などの藩の特産品を藩が独占して販売することである。しかし、坪井は天保の一揆の反省から地域の産物を藩が吸い上げて独占するという考えだけではなく、生産者も藩も相互に潤うWIN―WINの関係の構築という建前で推進した。100貫目で藩が買い上げた物産を藩外に80貫目で販売した時に、藩にとっては20貫目の損であるが、生産者にとっては100+80=180貫目が入金されることになり、結局生産者が潤うという考えを取っていた。大庄屋・庄屋クラスの地主・豪農層を核としてこの「産物取立」は推進されていった。また、京都や大阪の市場に対して責任者を任命し、直接販売も試みている。
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