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連載記事なんでもQ&A[生命保険]

経営者個人から会社への貸付金

 Q 社長が会社へ貸付している金銭は、このまま放置しておいても問題ありませんか。

 A 社長個人が会社へ貸付している金銭は「債権」に該当するため、社長に相続が発生した場合には相続財産となり、相続税の課税対象になります。

 ■社長から会社への貸付金とは

 資金繰りが厳しくなったときに社長が会社へ金銭を貸付したものや、社長への報酬を払えず未払金としたもの等があります。これらは、元々会社が資金繰りに困って生じたものなので、その後もそのまま返済されずに残っていることがあります。

 ■会社への貸付金は相続財産になる

 社長にとって会社へ貸付した金銭は「債権」となりますので、相続が発生した際には相続財産となり、高額な貸付金の場合には相続税納税資金の問題が生じます。

 また、会社経営に関係のない相続人が相続した場合には、会社の事情に関係なく返済請求されるリスクが生じます。

 ■社長から会社への貸付金を減らす方法

 ①役員報酬を減額してその分「貸付金」の返済を受ける

 今以上の資金を必要とせず、また「貸付金」の返済金は「所得税」「住民税」の課税を受けないため手取りが増えます。

 ②「貸付金」を生前贈与する

 「貸付金」自体を生前贈与することで相続財産を減らします。

 ③資本金へ振り替える

 会社から見た「(社長からの)借入金」を、現物出資という形で資本金へ振替を行います。つまり、債権の株式化です。

 ④「貸付金」を放棄する

 債権放棄を行うことで相続財産を圧縮します。ただし、会社に債務免除益が生じるため、相殺できる損失が発生している場合に有効です。

 ⑤生命保険で返済資金を準備する

 社長に相続が発生した際に、法人が死亡保険金を受け取り、法人はその死亡保険金を活用して貸付金を相続した相続人へ返済する。

 上記の対応が行われず、相続発生後に問題が起きるケースが多々あります。日頃から社長が会社へ貸付けている金銭について計画的な返済計画を検討する必要があります。⑤の生命保険種類につきましては満期のない終身保障が必要であり終身保険が最適です。

本誌:2021年2月15日号 26ページ

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