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連載記事岡山消費者動向分析

夏の旅行について

 『疫病と世界史』の中でマクニールは人類は生きるために植物連鎖の中にいて、その中で目に見えない寄生生物の影響を受けてきたことを述べている。前世紀の20世紀、1918年からはスペイン風邪が世界で大流行した。感染推定6億人におよび、推定2500万~5000万人におよぶ人が亡くなった。日本でも2400万人が感染し、39万人が死亡したといわれる。当時の人口は大体15億~18億人であった。

 スペイン風邪の攻撃の後、3系統のウイルスが特定されワクチンが完成したが、ウイルスは突如変異する。1957年のアジア風邪は国内で65万人が罹患し、5700人が亡くなった。1968年には香港風邪が流行り、13万人が罹患し、1000人が亡くなった。人類は繰り返しこのようなパンデミックを迎えている。

 今回のコロナウイルスによる感染は一時抑えられたかのように見えたが、7月から8月にかけてまた爆発しているように見える。コロナは世界で罹患者が約2400万人、死者は81万人に上る。国内でも罹患者6.5万人、死者数も1200人を超えている。緊急事態宣言や自粛要請のために経済は疲弊している。今年度の第一クオーターのGDPは前年比27.8%の下落となり、戦後最大の落ち込みを記録した。政府は景気刺激策としてGoToキャンペーンを実施している。夏も終わりに近づいているが、岡山と全国で旅行についての考え方の違いを今回は探った。

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本誌:2020年9月14日号 9ページ

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