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巻頭特集苦況の宿泊業を救え

国のキャンペーン前に支援策続々 必要なのは特需でなく機運喚起の呼び水

 新型コロナウイルスの感染拡大で大きく打撃を受けた観光業。中でもホテル・旅館事業者は、施設の維持コストとのダブルパンチで危機的な状況となっている。そんな同業界を支援し、すそ野の広い観光業界に活力を取り戻そうと県下自治体がさまざまな支援策を打ち出している。国の大型キャンペーンGoToトラベル事業が8月以降にずれ込む中、期待が寄せられている。

 岡山市内の主なホテルでは、5月の稼働率が数%台~20%台にまで急落。解除後6月に入り例年の半分程度に持ち直したものの苦しい状況は変わらない。感染収束の見通しが立たない中、感染防止に配慮しながら楽しむ新たな形での観光振興に期待を寄せている。

 移動制限が解除され、観光振興策の目玉として期待されていた旅行代金の50%相当額を還元する国のGoToトラベルキャンペーンが委託費用問題で8月以降に延期されたことで、頼みの綱はもっぱら自治体の宿泊支援となった。

 宿泊費用半額補助を6月12日にスタートした瀬戸内市では、1週間で予算枠500万円を使い切る人気で、7月1日に予算枠3000万円で第2弾をスタート。同市牛窓町のホテルリマーニでは「10万円の給付金との相乗効果もあり、多くの利用があり大変助かった。通常時以上に県内客も多く、身近なリゾートとして定着する機会になればと期待している」と話していた。

 支援策を打ち出した多くの自治体が6月後半から7月初旬にかけて事業をスタートしているが、そのほかの自治体でも今後の実施へ動いているところが多く、GoToトラベル事業と関連付けた施策を計画している自治体もある。旅行者への割引、特典付与以外にも笠岡市、高梁市、矢掛町などツアーの造成や催行に対する補助などアプローチもさまざま。これも「支援がなければ経営が行き詰る小規模事業者が多い」(瀬戸内市)、「宿泊業はすそ野が広く、地域に与える影響が大きい」(岡山市)ためだ。

 後楽園や県立美術館など観光スポとが集積する岡山市のカルチャーゾーンに立地する㈱ホテルエクセル岡山の須藤桂爾社長は「特需で終わっては意味がない。消費マインドの変化につながってほしい」と期待を述べている。

※県下自治体・団体の主な支援事業を添付

本誌:2020年7月13日号 3ページ
参照:主な支援事業closeup.pdf

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