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連載記事なんでもQ&A[知的財産]

自己の公知登録意匠に類似する意匠登録

 Q 弊社が数年前に出願し意匠登録されたデザインAが意匠公報に掲載されました。その後、デザインBを意匠登録出願したところ、意匠公報に掲載されたデザインAにデザインBが類似するので登録を拒絶されました。デザインBを登録する方法はありませんか。

 A 関連意匠制度が、今年4月1日施行の改正意匠法により利用しやすくなります。関連意匠制度は、意匠1に類似する意匠2に関し登録を認めるものであり、この意匠法改正前は意匠1の出願日以後で意匠公報発行日前に意匠2の出願をする必要がありました(これを過ぎると、新規性や先願の規定で拒絶されます。)。改正後は、意匠1の出願日以後で意匠1出願日から10年を経過する日前までに意匠2の出願をすることができます。

 ご相談の件では、デザインBについて今年4月1日以降に関連意匠出願をすれば、改正後の関連意匠制度が適用されます。デザインAの出願を数年前にされていますので、今年4月1日以降でデザインAの出願日から10年を経過する日前までにデザインBの関連意匠の出願をすることで、(他の登録要件を満たせば)デザインBをデザインAの関連意匠として登録することができるものと考えられます。ただし、デザインBを関連意匠として登録する時点で、デザインAの意匠権が消滅していないことが必要ですので、デザインAの意匠権を維持することが重要です(特に、登録料未納による消滅に注意してください。)。

 なお、デザインBの関連意匠の審査においては、デザインA及びそれに類似する自己の公知意匠は、新規性及び創作非容易性の判断の基礎資料から除外されますので、デザインAの意匠公報への掲載や、既に、デザインAを施した商品を販売や展示等なさっていても、これらについてはデザインBの関連意匠登録を阻害しません。

 デザインBの関連意匠の意匠権は、デザインA(デザインBではありません)の「出願の日から25年」で終了します。なお、今回の改正により、今年4月1日以降の出願に係る意匠権の存続期間満了日が「出願の日から25年」(改正前は登録から20年)になりました。

 今後、基準や運用等が変更される可能性もありますので、手続をなさる前にはご確認ください。

本誌:2020年3月9日号 21ページ

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